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【保存版】修士課程学生に送る博士課程進学のススメ(Vol.1)

はじめに

こんな言葉を聞いたことはありますか?

「博士号は足の裏の飯粒のようなものだ」

この言葉の意味するところは,「博士号は取らないと気持ち悪い,かといって取ったところで食えない」という意味です.

この言葉は,博士号を取らなくてもどこかしら就職口があった時代の様相を表しているものと言えます.

しかし,今後の世界は違います.自分はもうすぐそこに「取らないと食えない時代」が近づいてきていると思うのです.

もうグローバル化という言葉は標準化され,特に目新しさを感じることはなくなりました.加えて,コロナショックでオンラインワークが一般化されつつあることからも労働市場の国際的な壁は溶けつつあります.

これは,海外人材の容易な流入を意味します.日本以外のほとんどの諸外国では,年々が博士号取得者が増加しています.

博士号取得者は勉強ができる(基礎知識を持っている)というだけにとどまらず,「世界に1つだけの何か」を成し遂げて自分の専門(スキル)を身に着けた人間です.当然英語も話せます.

一方,日本で修士号を取得して,3年経過した時には何を学んでいるのでしょうか?もちろん業種によっても,会社によっても違うでしょう.

しかし,社内外で通じるようなスキルを身に着け,「自分は〇〇のスキルを持っています」と名乗れる人は少ないでしょう.

柄にもなく悲観的な文調になってしまいましたので,少しポジティブな文調で続けていきます.

つまり,以下の式が成り立てば良いのです.

就職して3年で得られるもの < 博士課程3年で得られるもの

自分は博士課程で得られるものとして以下が考えられると思います.
・博士号という学位
・国際的な人脈
・専門的スキル
・ホワイトな立場での様々な経験
・自分と向き合う時間

この中のいくつかは修士で就職しても得られるでしょうが,その程度は博士課程で得られるそれに遠く及ばないでしょう.

特に,自分と向き合う時間が得られるというのが大きな財産になると自分は考えています.

周囲の就職した友人は,結婚し,それなりの収入を得て,車や家を買い...それに比べて自分は何をしたいのだろう.そんなこともあるかもしれません.

博士課程というのは孤独で先行きの見通せない時間が続きます.ある先生曰く,博士課程学生の期間は「Bloody life」と呼ぶこともあるそうです.

でも,たかだか3年です.

ここで博士号を取得しておけば,リタイアするまでのおよそ40年間の世界が大きく変わります.端的に言えば,労働市場が全世界へと広がります.

この記事は,主に以下の人々に読んでもらいたいと考えています.

・博士課程進学を悩んでいる修士学生
・博士課程進学を悩んでいない修士学生
・博士取得を断念しようとしている博士課程学生
・大学院への進学を考えている学士課程学生
・博士号の取得を考えていない一般の方

色々とデータを示しながら、これから記事を書いていきます。
あまり長くなると、読んでいて疲れてしまうと思いますので、最大2000文字くらいで分割して書いていく予定です。

まずはイントロとして、博士進学を考えるきっかけになれば幸いです。

#キャリア #博士 #修士 #大学院



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