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心構えが違うと、いうことか

漫画の「ナニワ金融道」に出てきそうな、迫力のある社長さんと話す機会があった。
通常であれば、打ち合わせは1時間程度で終わるのだが、今回はナニワ社長の話に引き込まれてしまい、予期せぬ時間オーバーとなってしまった。

応接室に登場するなりの滑らかなご挨拶を受けて、緊張もほぐれる。
接待相手として、時たま持ち上げられたりもするが、それは対会社としての儀式なので、お互い形を取っているようなもの。
いやいやいや、いえいえいえ。いやいやいや。

・・・

商売の話から、昨今のこの始末まで話が続く。

まあ、そういう事もありますわいなあ。
そうやって、ちょっとずつちょっとずつ、変わっていくんですよ。進化していくんですねえ。

進化。年配のナニワ社長は今を「進化」として捉えている。今のこの不自由な状況でも進化とおっしゃる。肝が座っていて、驚いた。

亀の甲より年の功。歴史。実績。自信。

経験が大事ですな。人それぞれその人に合った仕事じゃないと続きませんな。派手だとね、一気に変わって大変ですよ。少しずつですよ。なんでも。

・・・

重機が動いている現場を見せてもらった。クレーンが動く。働く。
最後にご挨拶して、帰ろうとしたら呼び止められて、手が汚れているから洗っていきなさいと言われた。
我が手を見れば、確かにコッテリした黒い油がついていた。

太陽の光を反射してシンクが光る。
手洗い場は手アカひとつなく、ピカピカに磨かれていた。石鹸入れの容器は古いが清潔に管理されている。気持ちよく手が洗える。
流石だ。頭がさがる。

明るく清々しい気持ちで帰社した。
我が社が無くしつつあるものを改めて理解した。