電車

毎日どこかで誰かが何かに捕まって
電車は時間通りのようでそうでもなくて

駅のホームでは文字がかすれて
階段にたくさんのトリが止まっている

昨日見た顔を今日見かけない
小刻みなダイヤが無秩序に人を運ぶ

箱の中では現実逃避が始まる
誰も彼もが無関心を装う

手持ちの本にスマホに広告に
あるいはどこにも定まらず

けして誰にもけして何にも
目線も皮膚も触れないように

いいなと思ったら応援しよう!

石佳の日常 (詩人)
ありがとうございます。喜んで受け取ります⸜(*ˊᗜˋ*)⸝⋆*