東京オリンピックの衣装について
立襟が中国っぽいという意見があります。
ヨーロッパにもある立襟文化
立襟が存在するのは、実はアジアだけではありません。ヨーロッパにも、伝統的に立襟の服が存在します。ロシアのルバシカもその一つです。
ロシアの隣国、ウクライナの大統領も、ルバシカではないですが立襟の服を着ています。下参考↓
東アジアの立襟文化は、北方騎馬民族の影響
そもそも、東アジアの立襟文化は、漢族というよりもモンゴル系やツングース系など北方騎馬民族の服に影響を受けています。
チャイナドレスもベトナムのアオザイも、「旗袍(チーパオ)」という清朝を支配していた満洲族の服に影響を受けていると言われています。↓旗袍については下のツイートの写真参照
日本では、満洲族のように騎馬民族王朝であったモンゴル系鮮卑(せんぴ)による隋や唐の服装を、飛鳥・奈良・平安時代の貴族が取り入れました。唐の服は、下のツイート参照↓
天皇陛下御即位の際のご衣装も、そちらの服がルーツになっています。
もしかしたら、この北方騎馬民族に影響を受けて、ロシアなどの服装に影響を与えたのかもしれません。ウクライナコサックの髪型も、満洲族の男性の髪型である辮髪と関係があるのではないかと言われています。↓コサックの髪型は、下のツイート参照
なお、中国人の大多数である漢族の伝統的な服は、着物に近い形をしています。↓下のツイートの始皇帝の絵参照
チマチョゴリに似てる??
チマチョゴリに似ているという意見はどうでしょう?
チマチョゴリの場合、上着をひもで結んで閉じています。開いていません。似てないんじゃないでしょうか?
服の色は伝統色
服の色は日本の伝統色が選ばれています。
「東京五輪装飾デザイン、伝統色で 藍、紅、桜などが基本カラー」(日本オリンピック協会,2018.08.17)
まとめ
立襟文化のルーツは大陸ですが、日本にも入って天皇陛下のお召し物にもなってますし、ヨーロッパにも存在します。めくじら立てるようなことではないと思います。それより、文化のルーツについて学んだ方がよほど有意義だと思います。