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死にたいと言えなくて

私には、幸せの代わりに言えなくなった言葉がある。その一言は「死にたい」だ。
揉め事のとき、私が「死にたい」と本心で言ったとしても、それは途端に揉めた相手から本心を奪う呪文になってしまうらしかった。だから、私は「死にたい」と言うことが許されなくなってしまった。

「死にたい」は周りを試す副作用もあるらしい。私は「死にたい」をそんなつもりで使ったことは(あまり)ないはずだけど、周りの人は「自分の助ける力を試している」というように受け取るらしかった。

「死にたい」という言葉は、周りとの関係を奪うらしい。そんなことどうでもいいから「死にたい」と言ってしまうのが病みの境地で、今後のことを考えられない状態だから放ってしまう言葉なのだけど... その言葉を放ってでも頑張って生き延びた先に、周囲から見限られた孤独があるなら、救いようがない。

死んでしまいたい。
誰も傷つけるつもりはないと先に言っておくから「死にたい」と言う権利を私にちょうだい。

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寂寥の雨
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