食事療法の本当って?
先生、糖尿病は何を食べれば、治りますか?
「〇〇を治すのに、効果的な食べ物を教えてください。」と聞かれることがある。聞かれた時、一体何を聞かれているのか分からずに、多分私の目は泳いでいたと思う。
私たちは、食べたものでできている
こんな質問を受けた時に話すのは、まずは、食べたものが自分の体を作っているという感覚を持つこと。
体がかゆい、集中力が低下している、イライラしている。
そんな症状があれば、何らか食生活に問題がある可能性が高い。
いつだって、食べているものに気を遣う必要がある。
私の食事遍歴
夫が私の食事遍歴をよく知っている。
大学院生時代、毎朝、食パンを食べていたのに、「バイオレゾナンス学会」に入ったら、突然、パンをやめたり。
マクロビオティックを勉強したら、肉食をやめたり。
その度に、夫は言った。
「今度は何が始まったんだ。」
私なりにたどり着いた食事療法をまとめた記事をシェアしたい。
続き
ただ、砂糖については、極陰性で、酸アルカリバランスを崩すという意味で、今では、黒砂糖や甘いものはあまり摂らないようにしている。
無理なファスティングはやめよう
そして、無理なファスティングはやめている。
以下のエビデンスを参考にしてほしい。
糖質制限が流行っている時に、上記記事を書いた。
特に、アトピー性皮膚炎の方、副腎疲労に陥っている細身の中年女性の方、明らかに消化酵素の出ていない胃腸が弱い方が、糖質制限をすると致命的だ。
ただ、砂糖や果糖の摂取は、当時ほど勧めていない。理由は、先ほど話した通りだ。
すると、結局のところ
和食で、添加物の多いものを摂らず、天然出汁をとったお味噌汁が一番ということになる。糖質は多すぎても少なすぎても良くない。炭水化物、タンパク質、脂質のバランス良い食事を摂りましょう。ということだ。
「な〜んだ。つまらない。そんなことは知っている。
そんなことより、先生、何を食べれば良くなるんですか。」って声が聞こえてくる。
気づけば、冒頭の質問に戻っている。実は、当たり前のことを当たり前に続けることが、病気治しに大切なのだ。
みんな、派手なこと、手っ取り早いことに飛びつきやすい。テレビの健康番組なんて、ひどいものである。
幻想を手放そう。
最後に
「そうは言っても、先生、それでは生きることがつまらないです。」
と検診でアルバイトしていた時に、患者さんに言われたことがある。
そうだ、つまらない。
人は健康になるためだけに、ご飯を食べているわけではない。
仲間とコミュニケーションをとったり、楽しんだりするために食事と摂ることもある。
だから、究極には、何を食べても良いと思う。
ただ、私は医者だから、病気を治すことの相談を受けた時には、食べているものが原因の一つになっていることを伝えるだけだ。
トレードオフの関係で
多少体調不良があっても、好きなものを食べるという人生だってある。
私は、ふと思う。
そんなこと医者に聞かないでほしい。
自分で決めて〜!
また、私の悩みが始まるのだ。
一体、病気治しのために、医者とは、どこまで患者の人生に介入すれば良いのだ!?
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?