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有名な混浴温泉 香の記憶は旅ならでは 〜酸ヶ湯温泉
弘前からむつへ
青森旅行で本当に行きたかったのは大間のマグロ。
だけど、時間が取れず、そこは諦めた。けど、友人が「青森行くなら恐山は行っとき」と勧めていたのが忘れられず、かつ、あまりに有名な霊山なので、旅行のmustに入れておいた。
結果的にそれは正解だった。その旅程を残しておきたい。
この日は弘前からの移動。
高速を使ってパッとむつ市まで移動するのもありだが、せっかくだから下道でゆっくり移動するのも楽しい。
そして、下道で移動するにはもうひとつ狙いがあった。
酸ヶ湯温泉である。
酸ヶ湯温泉 屋号額
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雪の時期には必ずと言っていいほどニュースになる豪雪地帯、酸ヶ湯。
ニュースを見ているだけだど、「青森はやっぱりすごい豪雪地帯なんだな」と思わされるが、ここは山の中。高い山のところで雪は落ちるというから八甲田山に囲まれたここが豪雪地帯なのは当然といえば当然である。
着いたのは昼過ぎだったが、広い駐車場がいっぱいになっている。さすがである。
あたり一面には異様なまでの硫黄臭がする。嫌いな人にはこれはきついだろうなと思いながらも、異臭好きな私にとってはワクワク感を醸し出してくれる。今なお、音や画像はネットで集められても匂いだけはその場所でしか味わえない。消費期限0秒の現地の生の体験で「香」以上に優れたものはないとおもう。
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こういう古くからの観光地にはやっぱり手書きの書額がある。
「玉」と落款が見えるが誰かは不明。左から右に書かれているから近年のものだろう。
木額は天然の木を使ったので、「ケ」の上部が欠けている。それによって寂しくなりがちな部分が埋まっているので、素晴らしいなと見惚れてしまった。
木は何を使ったかわからないが、きっとヒバだろうな。
館内
中には棟方志功の「神舞」という字が出迎えてくれる。青森の芸術家として有名。その書も迫力があって心を掴まれる。
湯治をしていたこともあり、ギャラリーもあるという。
館内結構混んでいたのもあって、写真はちょっとなあと思って撮っていません。
ここに泊まることができると知ったのも入ってから。
棟方志功のギャラリーもあるなら今度は泊まってゆっくりしたい。
さて、ここは「混浴」の温泉としても有名。
まあ、これを楽しみにいく男性は多いだろうが、入った印象、女性も安心して入浴できる。湯浴み着(男性・女性ともに)もあるしね。
そも、湯の色が濃いのでタオルが無かろうが湯の下など見えない。公式サイトの写真をみると結構くっきり写っているが、実際には湯煙がすごくて霧の中にいるよう。ましてや普段メガネを着用している私にとっては先をみるのも大変だった。
温質などに詳しくはないけど、ものすごくリラックスしてその日の眠りが深かったことを思えば相当よかったのだろうな。
あと、日帰り温泉だとタオルがもらえる。
旅行の記念に最高だ。そして、しばらく硫黄臭があたりに漂っていたのも旅情の名残で、また行きたいと気持ちを高めてくれた。
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