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世界三大貴腐ワイン
"香りと風味が良いことで知られる貴腐ワインは、ボトリティス・シネレアという菌が果実の皮に感染し貴腐化したブドウを使った希少なワインです。
濃厚で旨味のある味わいが魅力となり、多くの人を惹きつけています。中でも評価されている3種は、世界三大貴腐ワインと呼ばれ、珍重されています。
トカイ
その1つがハンガリーのトカイ地域で生産されている「トカイ」です。このあたりはスロバキアの国境に隣接した地域でもあるため、トカイと接しているスロバキアで作られた貴腐ワインもトカイと呼ばれています。
なぜこのエリアが有名な産地なのかは、その気候が関係しています。トカイ地方は秋から冬にかけての朝方に濃霧に覆われるため、湿気が多くカビ菌であるボトリティス・シネレアが繁殖しやすい環境です。
それにより糖分が凝縮された貴腐ブドウができ、それを使ったワインが作られるようになりました。
ソーテルヌ
三大貴腐ワインのもう1つはフランスの「ソーテルヌ」とされています。
ソーテルヌとボンム、それにフォルグ・プレイニャク・バルサックというフランスの5つの村で生産されているブドウを使って作られる貴腐ワインです。一口にソーテルヌと言ってもいくつものワイン生産者がいますが、中でも有名なのはソーテルヌ村にあるシャトー・ディケムで、ボルドー最古の生産者の1つに数えられています。
1855年以降、特別1級に格付けされている生産者で、こだわりを持ったワイン造りをしています。
トロッケンベーレンアウスレーゼ
三大貴腐ワインの3つ目は、ドイツの「トロッケンベーレンアウスレーゼ」です。ブドウの皮がボトリティス・シネレアに感染すると、果汁の水分が蒸発ししなびてしまいます。
これにより糖度が高まり、貴腐ならではの味と風味が得られますが、そんな水分が蒸発した干しブドウに近い果実を厳選して使用したワインを示すのが、トロッケンベーレンアウスレーゼです。
これに分類されているドイツワインは、糖度が高く最上級の格付けとなっています。モーゼル地方やライン地方で生産されています。"