尾道に恋をした女
私はいま、尾道にいる。
尾道のカフェで瀬戸内海を眺めながらフラットホワイトを飲んでいる。
商店街で買った苺大福も食べて至福のひとときを過ごしている。
尾道は2週間ぶり2度目の滞在だ。
自分でも驚いた。
先月に尾道へ来たばかりなのに、「1ヶ月ぶりにまた来てしまったなぁ」と思っていたら、前回の滞在から2週間しか経ってなかった。
何でまた尾道に来たのか、何しに来たのかというと、
尾道を好きになってしまったから、尾道にとにかく行きたいから来てしまった。
シンプルである。
最近はあまり旅をしていなかったが、もともと私は旅が大好きで心の赴くままに色々な場所へ行くのが好きだった。
海外もよく行っていて、2015年に初めて1人でスペインに行った時に、「スペインに恋をした」
町に恋をしたのだ。
それからスペインが好きすぎて合計4回も行ったしスペインのシェアハウスに1ヶ月住んだこともあるくらいスペインの虜になった。
尾道にも同じく恋をしたのだ。
前回来た時に、町の景色も食べ物も人も町から見る海も全てに魅力され「尾道に恋をした」
暮らすように旅するのが好き
私の旅のスタイルは、観光地にはあまり行かずに地元の人が集まるような場所に行く、日常を楽しむような、暮らすような旅をするのが好きだ。
前回尾道に来た時に地元の人に教えてもらったお寿司屋さんへ行き、初めて1人で回らないお寿司を食べていた。
その後スナックへ行こうと思っていた。
なぜなら、私は東京でスナックマキタというスナックイベントを月4〜8回開催し、スナックで生きていきたいと思うくらいスナックに熱狂しているので、勉強として地方のスナックにも行ってみようと思っていたのだ。
運命の出会いだった
なんと奇遇にもそのお寿司屋さんで尾道のとあるスナックのママに出会ったのだ。
会話が弾み、ママと一緒にいたお客さん2人と私の合計4人でママのスナックへ行くことに。
初めて行く地方のスナックの印象は、内装が赤を基調とした綺麗な空間で思ってたよりモダンでびっくりした。
ママと常連さんたちと楽しい夜を過ごした。
「今度尾道に来たら働かせてください!」
「マキタちゃんならウェルカムよ」
そんなやりとりをしてお店を出た。
お酒は入っていたけど私は本気だった。
本当にスナックで働くことになった
尾道から東京へ戻り、しばらく尾道のことをずっと考えていた。
恋をしている感覚と一緒だ。
日常のふとした時に尾道の町から眺める瀬戸内海の光景がたまらなく恋しくて尾道への想いがどんどん強くなっていった。
私は基本的に日々時間を持て余している。
スナックのこと、シェアハウスのことをやってる以外では暇なのである。
尾道への想いを馳せていると、ふと1週間くらいスケジュールがぽっかりと空いていることに気づいた。
時間はある。お金はない。
そうだ…
尾道で出会ったスナックのママに働かせてもらえないかLINEを送ってみた。
二つ返事で了承をもらえた。
「短い間ですが今日からよろしくおねがいします!!」
大好きな町で大好きなスナックの仕事をすることが出来たのだ。
こんなに嬉しいことはない…
ママも常連さんたちもすごく優しくしてくれた。
「いつか私も自分のお店を持ちたいんです」
って言ったら
「開店したらみんなでお祝いに行かなきゃね」
って言ってくれた。
きっと本当に来てくれるだろう。
尾道の日常が楽しい
そんなこんなで尾道では働きつつ散歩したり美味しいもの食べたり寝たりと日常を楽しんでいる。
しばらく尾道との恋路を楽しむよ*