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アジアプロ野球チャンピオンシップ 韓国代表 戦力分析

皆さん初めまして。Always Akiraと申します。
今回の記事では、いよいよ木曜日から始まる国際大会
「アジアプロ野球チャンピオンシップ2023」
大韓民国代表の戦力分析を行っていきます。

近年は国際大会での低迷が続く韓国代表。
2019年のプレミア12では準優勝も日韓戦に連敗。
今春のWBCではオーストラリアへの敗戦、日韓戦の大敗など屈辱続きで3大会連続の1次ラウンド敗退に終わりました。


現在の韓国野球について

今年にWBC終了後、多くのベテラン選手が代表から引退
特に"日本キラー"として何度も侍ジャパンを苦しめたキム・グァンヒョンのKBO専念は印象的でした。

また代表の主力に成長したキム・ハソン&イ・ジョンフがMLBへ活躍の舞台を移し、国内リーグの新たなスター誕生が求められています。

そんな中、若手主体で臨んだアジア大会では金メダル
アジチャンでも同様の主力メンバーで大会に挑みます。


出場選手紹介 (投手)

ムン・ドンジュ

年齢: 19歳
所属: ハンファ・イーグルス
今季成績: 23試合 8勝8敗 防御率3.72

最速160km 次世代の韓国代表を担う豪腕
平均151kmのストレートが中心のピッチング
高校2年生で投手に転向したこともあり未完成な投手
スライダー、高速チェンジアップ、カーブなどの変化球を日々練習中
*開幕のオーストラリア戦に先発

イ・ウィリ

年齢: 21歳
所属: 起亜タイガース
今季成績: 28試合 11勝7敗 防御率3.96

日韓戦での先発が決定
東京五輪、WBCにも出場した左のエース候補
最速155kmのストレートを武器に荒削りな投球
スライダーとチェンジアップで三振を量産する
ただ131.2投球回で101四死球とコントロールに課題
調子が悪い時は左打者の内角に速球が抜け気味

クァク・ピン (*グァク表記も一部有)

年齢: 24歳
所属: 斗山ベアーズ
今季成績: 24試合 12勝7敗 防御率2.90

最速155km 平均147kmのストレート
KBOではトップクラスの球速を誇る
落差の大きいカーブ、チェンジアップが決め球
年々コントロールが改善されつつある
KBOのプレーオフでは不調だったが先発起用が濃厚

ウォン・テイン

年齢: 23歳
所属: サムスン・ライオンズ
今季成績: 26試合 7勝7敗 防御率3.24

平均145km前後 変化球や緩急を駆使する投手
与四球率は2.04 韓国球界ではトップクラスの制球力
チェンジアップは落差が大きく、WBC前の親善試合では阪神 佐藤輝明から空振り三振を奪った
海外進出の際はNPB行きを希望

チョン・ヘヨン

年齢: 22歳
所属: 起亜タイガース
今季成績: 52試合 3勝4敗 23S 1H 防御率2.92

189cmの高身長から角度のあるストレートを投げ下ろす守護神候補
最速150km 伸びのある速球で打者を詰まらせる
22歳ながら過去3年間で89セーブと実績十分
かつて林昌勇が保持していたセーブの歴代最年少記録を次々更新中

チェ・ジミン

年齢: 20歳
所属: 起亜タイガース
今季成績: 58試合 6勝3敗 3S 12H 防御率2.12

最速151km 左の中継ぎ投手
菊池雄星とフォームが似ているとの声もある
プロ入り時は平均130km台だったが今は140km台半ば
制球力が課題であるほか、対ピンチで弱いデータもある

キム・ヨンギュ

年齢: 23歳
所属: NCダイノス
今季成績: 63試合 2勝4敗 24H 防御率3.06

最速152km アジア大会でも活躍したセットアッパー
140km台の高速スライダーが武器
過去2年間で135試合のタフネス右腕

チェ・ジュニョン

年齢: 22歳
所属: ロッテ・ジャイアンツ
今季成績: 47試合 2勝3敗 14H 防御率2.45

足の使い方が特徴的な速球派リリーバー
最速152km ストレートの投球割合が7割を超える
速球は国内トップクラスの回転数で球速以上の球威
2021年には選手が選ぶ「KBO今季最高のストレート」選出


シン・ミンヒョク

年齢: 24歳
所属: NCダイノス
今季成績: 29試合 5勝5敗 防御率3.98

最速148kmとストレートはそこまで速くない
ただ決め球サークルチェンジで空振り三振を量産する
プレーオフで好投連発 調子を上げて評価を一気に高めた
アジチャンでは2番手 第2先発として起用の可能性も
数日前に代替選手として初の代表入り

チェ・スンヨン

年齢: 22歳
所属: 斗山ベアーズ
今季成績: 34試合 3勝6敗 防御率3.97

先発・中継ぎ両方をこなす便利屋サウスポー 最速147km
スライダーの評価が高いほか、チェンジアップも抜群
シン・ミンヒョク同様に第2先発としての起用も想定内

オ・ウォンソク

年齢: 22歳
所属: SSGランダース
今季成績: 28試合 8勝10敗 防御率5.23

高卒2年目から先発ローテに定着したサウスポー
ストレートは平均143kmだが球速以上の威力
左打者相手に投じるスライダーは決め球として有効
被打率の高さ、制球力、セットポジションの遅さが課題
アジチャンでは中継ぎ起用が濃厚

チョ・ビョンヒョン

年齢: 21歳
所属: SSGランダース (今季は兵役のため国軍体育部隊に在籍)
今季成績: 43試合 2勝2敗 17S 4H 防御率2.25 (*2軍成績)

2023年11月1日に18ヶ月間の兵役を終えて除隊
兵役従事中は軍の野球チーム 尚武フェニックスでプレー
KBOの2軍戦に出場しながら任務をこなしていた
軍隊生活を通じて球速が上昇 今は最速151kmに


出場選手紹介 (捕手)

キム・ヒョンジュン

年齢: 24歳
所属: NCダイノス
今季成績: 26試合 打率.236 6本13打点 OPS.835

強肩強打 韓国代表 次世代の正捕手
アジア大会でも正捕手を務めて金メダル獲得に貢献
KBOでもプレーオフで短期決戦の経験を積んだ
2021年から2シーズンの間 兵役に従事
昨年8月 除隊目前で前十字靭帯断裂の大怪我
復帰後は72打席で6本塁打と持ち前のパワーを発揮した

キム・ドンホン

年齢: 19歳
所属: キウム・ヒーローズ
今季成績: 102試合 打率.242 2本17打点 OPS.631

高卒1年目で正捕手の座を掴んだ有望株
キャッチャーを始めたのは高校3年生
まだまだ成長段階だがフレーミングなどで高評価
アジア大会にも出場 キム・ヒョンジュンに次ぐ2番手
肘を出して死球をもぎ取る癖がある模様
(高校時代からの常習犯とのこと)

ソン・サンビン

年齢: 21歳
所属: ロッテ・ジャイアンツ
今季成績: 45試合 打率.263 1本15打点 OPS.624

KBOトップクラスの盗塁阻止率を誇る強肩キャッチャー
年々打撃も成長しているとの評価
今年6月まで兵役のため国軍体育部隊でプレー


出場選手紹介 (内野手)

ノ・シファン

年齢: 22歳
所属: ハンファ・イーグルス
今季成績: 131試合 打率.298 31本101打点 OPS.929

今大会の韓国代表4番バッター
侍ジャパンが最も警戒すべき打者
国内リーグでは本塁打と打点の2冠
打率でも自己最高を更新するなど年々成長
サードの守備は強肩だがエラー多め
開幕日のオーストラリア戦ではサヨナラヒット

キム・ヘソン

年齢: 24歳
所属: キウム・ヒーローズ
今季成績: 137試合 打率.335 7本57打点 OPS.842

24歳にして通算877安打のヒットマシーン
出塁率も4割近く、リードオフマンでの起用が有力
同僚のイ・ジョンフと共にWBCでも活躍
大会前 阪神との親善試合でも本塁打を打った
守備も上手で昨年はゴールデングラブ賞を受賞
盗塁も上手で現在6年連続20盗塁以上 通算181盗塁

キム・ドヨン

年齢: 20歳
所属: 起亜タイガース
今季成績: 84試合 打率.303 7本47打点 OPS.824

高卒2年目で打率3割を記録した好打者
右打ちながら俊足 今季は25盗塁を記録
選球眼も良くキム・ヘソンと共に出塁が期待される
三振も少なく将来は元中日 李鍾範のような選手になれる逸材

キム・ジュウォン

年齢: 21歳
所属: NCダイノス
今季成績: 127試合 打率.233 10本54打点 OPS.668

三振が多く荒削りだが豪快なバッティングが持ち味
バットフリップの飛距離にも注目
足が早く2年連続で10HR10盗塁を達成
スイッチヒッター 守備はショートを守る

ムン・ヒョンビン

年齢: 19歳
所属: ハンファ・イーグルス
今季成績: 137試合 打率.266 5本49打点 OPS.686

高卒1年目でレギュラーを掴んだ有望株
KBO史上7人目の高卒新人シーズン100安打達成者
セカンドやセンターをこなすユーティリティ選手
守備範囲の広さと肩の強さが特徴的

キム・ヒィジプ

年齢: 21歳
所属: キウム・ヒーローズ
今季成績: 110試合 打率.249 8本51打点 OPS.712

思い切りの良いバッティングが特徴的な三塁手
今年は長打力が大きく伸びるなどアピール
ショート、セカンドも守れるユーティリティ
ただ守備指標が軒並みリーグ最悪レベル

ナ・スンヨプ

年齢: 21歳
所属: ロッテ・ジャイアンツ (今季は兵役のため国軍体育部隊に在籍)
今季成績: 84試合 打率.312 5本57打点 OPS.869 (2軍)

今年11月まで兵役に従事
在軍中は軍の野球チーム 尚武フェニックスでプレー
有望株が集まるオールスターでMVPを受賞した経験あり
アジチャン後はアジア野球選手権にも出場予定


出場選手紹介 (外野手)

チェ・ジフン

年齢: 26歳
所属: SSGランダース
今季成績: 117試合 打率.268 2本30打点 OPS.672

高い盗塁技術と出塁能力を誇るリードオフマン候補
昨年は打率3割 10本塁打 30盗塁を達成
守備も選手間投票で2年連続1位とKBOトップクラス
WBC アジア大会と国際大会、短期決戦の経験も豊富

キム・ソンユン

年齢: 24歳
所属: サムスン・ライオンズ
今季成績: 101試合 打率.314 2本28打点 OPS.758

コンタクトに長けた俊足の好打者
筋トレの結果 強い打球を打てるようになり成績も向上
守備はまだまだ成長段階でミスも散見される

ユン・ドンヒ

年齢: 20歳
所属: ロッテ・ジャイアンツ
今季成績: 107試合 打率.287 2本41打点 OPS.687

高卒2年目の今シーズン 球団初のシーズン100安打達成
プロ入り前は内野手だった 送球イップスの影響で外野転向
アジア大会では全試合ヒットで優勝に貢献
国際大会・短期決戦に強い

パク・スンギュ

年齢: 21歳
所属: 国軍体育部隊 尚武フェニックス (元所属先はサムスン)
今季成績: 74試合 打率.253 4本46打点 (2軍)

2023年1月に入隊し、現在兵役中の選手
軍隊の野球チームでプレーを継続中
打撃は課題だが守備が得意な強肩外野手
軍隊所属の選手からはアジチャンに唯一選出された


総評

・投手は先発を中心につぶ揃い

→WBCと同様 大会開幕まで選手の起用方法は不透明
投手陣はここ数年で代表選手の若返りが進みました。
高卒1年目など若い頃からチームの主力となり経験を積んできた選手が数多く選ばれています。
先発はムン・ドンジュ(決勝)、クァク・ピン(日韓戦)
この2人の起用は確定的
ウォン・テインやイ・ウィリなどが他の有力候補です。
第2先発を使った継投策も考えられます。

・野手はパワーヒッターが少ない 連打を浴びると厳しい

野手陣は絶対的4番のノ・シファン以外でホームランを期待できる打者が正直いない状況です。
一方で高打率・高出塁率を残すことができる打者 走塁に長けた打者が数多く選ばれており、連打 盗塁 小技を用いた野球が展開されそうです。
ランナーを溜めて4番に回されるようなことがあると、侍ジャパンにとっては厳しい戦いを強いられそうです。

・短期決戦、国際大会の経験豊富 経験値の差がどう影響するか

冒頭で記した通り、今大会の韓国代表はWBCやアジア大会を経験した選手たちが主力メンバーとなっており、短期決戦の戦い方にも長けています
アジア大会では台湾との激戦を制して金メダルを獲得。
中国戦で完全アウェイも体感しています。
侍ジャパンも牧選手 田口選手のような年長で国際大会の経験を持つ選手が中心となって韓国に対抗したいところです。

・シーズンの影響で上位チームの若手選手は不参加

韓国プロ野球KBOは昨日までプレーオフが続いていたこともあり、上位2チームの若手選手は出場辞退が発表されています。
2人の中距離打者を含む数人のメンバー変更を余儀なくされ、韓国代表も大きな痛手を負っている状況です。
どのような戦い方をするのか、注目です。

若返りが一気に進む韓国代表
国際大会での覇権を取り戻すためにも、今大会の成績は非常に大きな意味合いを持ちます。
どのような戦いをするのか?
またどのような結果になるのか?
日韓戦を含め、素晴らしい試合を見たいと考えています。

ご覧いただきありがとうございました!
アジアプロ野球チャンピオンシップ 楽しみましょう!



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