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棚卸しは59歳から

人生という旅を振り返るとき、私たちは必ずしも荷物を整理整頓することを考えるわけではありません。しかし、59歳という節目は、まさに「棚卸し」を始めるのに絶好のタイミングではないでしょうか。
棚卸しとは、ただ単に持ち物を見直すだけでなく、自分の人生そのものを見つめ直すこと。つまり、過去の出来事や人間関係、そしてこれからの目標を整理し、未来をより軽やかに生きるための準備をすることだと思います。
私は今まさに59歳です。
同級生の半数は60歳の還暦を迎えていますが、早生まれの自分は来春の3月まで59歳です。
そして父と母が亡くなった年齢でもあります。
そこで59歳だからこそ、できる事を考えてみました。

なぜ59歳なのか?

まず、なぜ「59歳」なのかという疑問が浮かぶかもしれません。これは、60歳という「還暦」を目前に控えた年齢であり、仕事でも家庭でも、ある程度の節目を迎える時期です。
人生の中で培った経験や知識、そして愛情を見つめ直し、次のステージに向けた準備を整えるのにちょうど良い年齢だからです。
会社員の方であれば定年退職の話が出ていて、なんとなく終活を身近に感じることも可能ではないでしょうか。
経営者の方は、まだまだ現役バリバリで、終活は縁遠いもの、で考えたこともない!と言うのが本音だと思います。

それぞれの立場の違いはありますが、59歳という年齢は、まだまだ心身ともに健康であることが多く、棚卸しを行うためのエネルギーも十分にあります。60歳を迎える前に、少しずつ自分の人生を整理し、余裕をもって新たなスタートを切るための準備をすることができるのです。
ここからはそのやり方を段階を追って見てみましょう。
きっと良いことがありますよ。

棚卸しの始め方

さて具体的にどのように棚卸しを始めれば良いのでしょうか?
ここでは、棚卸しを行うための「三か条」をご紹介します。

その1:持ち物を見直す

棚卸しの最初のステップは、物理的な持ち物の整理です。
長年の間に溜まったものたちを見直し、本当に必要なものだけを残す作業は、まるで心の中の余計な荷物を下ろすかのよう。
古い写真や手紙、使わなくなったガジェット、そしていつか使うだろうと思って取っておいたけど結局使っていないアイテムたち……。
これらを一つひとつ手に取り、自分にとって本当に価値のあるものかを考えてみましょう。

たとえば、もう着なくなった服や読まなくなった本は、フリーマーケットやオークションで販売することも可能ですが、思い切って寄付するのも良いでしょう。
「ありがとう」と感謝の気持ちを込めて手放すことで、心が軽くなります。

その2:人間関係の棚卸し

次に見直すべきは、人間関係です。これは少しデリケートな話題かもしれませんが、59歳という節目に、自分にとって本当に大切な人々と、これからの人生を共に歩むために整理することも大切です。

親しい友人や家族との関係を再確認し、今後も続けていきたいと思う関係を大切にしましょう。
逆に、無理に続けている関係や、自分にとって負担になっている人間関係は、少し距離を置いても良いのです。
これは決して冷たいことではなく、自分自身を大切にするための行動です。
特に仕事上でのお付き合いのあった方は、いわゆる「義理」での交友関係も含まれているものです。
そんな関係に縋って生きるよりも、新しい関係を探しに行く方が精神衛生上でも健全だと思います。
だからと言って無理に友達を作る必要はありません。
それぞれが自分の世界を作り上げているので、そのなかで面白おかしく生活すれば幸せだと思います。

その3:未来への目標を設定する

最後に、未来への目標を設定することです。
棚卸しをした結果、過去の荷物を軽くした後には、未来への新たな目標が見えてくるはずです。
59歳からの人生は、まだまだ長い旅が続きます。だからこそ、新たな挑戦や夢を追いかけることを恐れずに、ポジティブな気持ちで目標を設定しましょう。
例えば、新しい趣味を始める、旅行に出かける、ボランティア活動に参加するなど、自分が心から楽しめることを見つけてください。また、これからの人生でやりたいことリストを作成するのもおすすめです。リストに書き出すことで、目標がより明確になり、実現するための第一歩を踏み出せます。

また最近では「リスキリング」が流行っていますが、これも新たな一歩を踏み出すパワーにになります。
とは言え、これまで十分な人生経験を積み重ねてきたのですから、新しいスキルを身に付けるよりも、自分の持っているスキルも棚卸ししてはどうでしょう。
「石の上にも三年」と言われるように、誰しもが三年もすると、なにかしらのスキルが身につくものです。
59歳であれば社会人生活が30年を超えているのですから、3×10とか13とかになりますよね。であれば多くののスキルをすでに身に付けているのですから、それを活用しない手はありません。
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棚卸しで得られるもの

棚卸しを通じて得られるものは、物理的な整理だけではありません。
心の中にたまった感情や、未解決のまま放置していた問題も、少しずつ整理されていくのです。棚卸しの結果、驚くほど気持ちが軽くなり、新たな視点で人生を見つめ直すことができるでしょう。

例えば、長年気になっていたけどなかなか手を付けられなかった家族との和解や、心の中にずっと引っかかっていた未解決の問題も、棚卸しをすることで解決への一歩を踏み出せるかもしれません。

棚卸しは、過去を振り返り、現在を見つめ直し、未来へと進むための大切なプロセスです。
これにより、自分が本当に大切にしたいものや人が明確になり、これからの人生をより豊かに、そして穏やかに過ごすための土台が築かれるのです。

棚卸しは一度で終わらない

さて、ここまで棚卸しの大切さと具体的な方法についてお話ししましたが、実は棚卸しは一度行えば終わりというものではありません。
人生という旅路は、常に変化し続けます。新しい人との出会いや経験、状況の変化によって、また新たな棚卸しが必要になることもあるでしょう。

だからこそ、棚卸しは定期的に行うことをおすすめします。
年に一度でもいいので、自分自身と向き合う時間を作り、心の中の棚を整理してみてください。
これにより、常に心地よい生活空間と、穏やかな心の状態を保つことができるでしょう。

笑顔で迎える59歳

最後に、59歳という年齢を迎えることに対して、不安や恐れを感じることがあるかもしれません。しかし、棚卸しを行うことで、未来への期待感が生まれ、新たなステージに進む勇気が湧いてくるはずです。

棚卸しは、決して難しいことではありません。
むしろ、これまでの人生を振り返り、感謝の気持ちを持って未来に向かうための素晴らしい機会です。
笑顔で59歳を迎え、新たなスタートを切るために、ぜひ棚卸しを始めてみてください。

そして、棚卸しを通じて、自分自身をより深く理解し、これからの人生をより豊かに、そして楽しく生きるための道筋を見つけていきましょう。何事も、最初の一歩が大切です。ぜひ、今この瞬間から、自分自身の棚卸しを始めてみてください。

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