「失敗は成功のもと?」失敗との上手な付き合い方
成長できない人、チャレンジできない人の多くは失敗との付き合い方が上手ではありません。今回の記事から続けて3回は「失敗」との付き合い方について書きたいと思います。
元メジャーリーガーのイチロー氏は、現役選手だった2016年3月に放送された報道ステーションのインタビューで「遠回りすることはすごく大事」「無駄なことって結局無駄じゃない」「合理的な考え方ってすごく嫌い」「遠回りすることが一番近道と信じてやってます」といった言葉を並べて、「もちろんやっている時は無駄と思ってやっている訳では無いですが、後から考えると無駄だったということが、その人の深みにつながる」と熱く語られていました。今回のテーマである「失敗との付き合い方」に通ずる、イチロー氏の哲学の1つだと思います。
ペンシルベニア大学のアンジェラ・ダックワース教授は著書『GRIT やり抜く力』で達成の方程式を紹介しています。
努力はスキルを身につけるためにも、そして身につけたスキルを活かして目標を達成するためにも、どちらにも必要であると説明されています。これまでの記事で紹介したマインドセットの話と一緒ですが、才能だけでは人は成功できず、努力を続けられることが目標を達成して成功をつかむために重要であると言えます。また努力を続けられること、つまりGRIT(やり抜く力)は「情熱」と「粘り強さ」の2つの要素でできているとダックワース教授は言っています。今回のテーマである失敗と上手に付き合うことは「粘り強さ」につながります。
失敗を経験したとき「自分には能力がない、才能がない」と解釈するのではなく、「努力がたりなかった、もっと努力すれば上手く行く」「やり方がよくなかった、別の方法でチャレンジしよう」といったように失敗を達成へのプロセスであると解釈することが失敗との上手な付き合い方であると、マインドセットとGRITの両方の本に書かれています。失敗にめげず、イチロー氏のように失敗から学んで「よりよい努力のしかた」を見つけて、さらに努力を続けることが目標の達成、成功につながります。欲しい未来を手に入れるために、ぜひ失敗を恐れずにチャレンジと努力を積み重ねて頂きたいと思います。
「論理的には分かるけどやっぱり失敗したくない。。そう考えてしまう自分は心が弱いのだろうか・・・」この話を聞いてそう感じてしまう人もいるかもしれませんが、失敗を恐れることはけっして心の弱さではありません。人はそもそも失敗したくないと考える習性を持っています。
そこで次回の記事では失敗したくないと考える人の習性についてお伝えしたいと思います。