【ベンチャー特集】no.2 変化していく教育環境『EdTech系ベンチャー』とは!?
前回に引き続きベンチャー特集no,2は『EdTech』です。
『学ぶ』という方法が新型コロナウイルスの影響もあり多様化していると思いませんか?
2021年1月にオンラインで開催された世界経済フォーラムでは、「COVID-19の拡大が教育を変えた」として、オンライン学習の有用性を指摘しました。特に注目されたのは、『授業内容について覚えることが可能な量』です。教室での学習は全体の8~10%に過ぎないのに対し、オンライン学習だと25~60%まで拡大したからです。前から言われていたことですが、インプットの学習は自宅で対応しやすいということを改めて証明しました。
EdTech系ベンチャーの調達額は2倍超!!
オンライン学習の需要が拡大したことにより、EdTechベンチャーへの期待も高まっています。2021年上半期(1~6月)の資金調達額は前年同期比2.2倍の90億ドル(約1兆円)。半期ベースで過去最高となりました。国内eラーニング市場も産業構造の変化や人手不足などを背景に成長してきましたが、2020年から急速に拡大しています。矢野経済研究所の調査によると、2021年度は前年度比8.5%増の3126億円になる見通しです。
『教育現場』のイノベーション
EdTechを活用すれば自宅でオンライン学習やモバイル学習を行えるほか、これまで勘や熟練の技で対応していた領域をデータで管理できるようになります。また、双方向コミュニケーションやシームレスな学習体験も可能で、理数系やアート系に関するスキルも身に付けやすくなるなど、EdTechの醍醐味は多岐にわたります。
GIGAスクール構想の前倒しによって学校には一人1台の割合で端末が導入されたほか、プログラミング学習が必修となるなど、テクノロジー関連の高度なスキルが不可欠になりました。また、思考力や想像力、アウトプット力も強く求められるようになり、EdTechが果たす役割は大きくなっています。こうした教育イノベーションを後押しするため経済産業省は、EdTechの活用に関する補助金制度を立ち上げ、学校に向けてEdTechサービスの導入を推進しています。
社会人に向けたサービス
学校現場の教育イノベーションが進む一方で、大人の学び(リカレント教育)にも課題があります。勤務以外で自己研鑽しない人の割合が46%とアジア太平洋地域で最下位というデータがあり、日本では大人の学びのイノベーションも必要になっています。COVID-19によるステイホーム時間では大人のオンライン学習に対するニーズが増えており、教育、ビジネス、テックスキル、フィットネスなど幅広いオンライン学習サービスが出現しています。
EdTech系ベンチャーの行方
EdTech系ベンチャーと大企業が協業するケースも顕在化しています。ノート共有サービスを展開するCLEARは、大手文具メーカーのグループに参画。デジタルとアナログのノートの連携に乗り出しました。このようにM&A(企業の買収・合併)によって、民間大手が教育イノベーションに取り組む事例が相次いでいます。中高生向けITプログラミング教育を展開するライフイズテックは奈良県教育委員会と連携し、高校の普通科で必修科目となる「情報I」用の教材を開発します。また、同社はこれまでのノウハウを生かし、子供向けだけではなく、企業を対象としたDX人材の研修サービスを開始し、すでに複数の大手企業が導入しています。
最後に、
少し前までは子ども一人ひとりに端末が支給されるなんて考えられなかったと思います。子どもの教育環境もそうですが、大人が学習するためのツールもどんどん増えています。爆発的な成長が期待できる『EdTech』に目が離せません。
※こちらはデロイトトーマツベンチャーサポート様の記事を参考にさせて頂いております。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?