vol.2静岡vs長野vs富山(方言について)
今回のテーマは方言です。私は静岡生まれで、ずっと三河弁で育ってきているのですが、割とすぐ移り住んだ土地の言葉遣いになってしまいます。特に長野県では、南信・中信・北信で違いがあったので、引っ越すたびにいろんな方言を覚えました。南信のほうは地元に近いので、方言も受け入れやすかったですが、北上するにつれてすぐに理解できない言葉も多くなりました。そして富山弁は、はじめは本当に何を言っているのか聞き取れないこともしばしば…(^^;)
そんな経験から、3県の独特の方言と、似ている方言を挙げてみようと思います。
まず独特のもの
静岡「のんほい」(意味:やあ、おい、あのね等呼びかけ)
長野「ずく」(意味:根気、気力などであるが、ほかの言葉に置き換えられないニュアンスがある。)
使用例:「ずくを出す」(意味:やる気を出す、根性出す)
「ずくなし」(意味:怠け者、面倒くさがり屋)
富山「なんなん」(意味:non、否定。「な~ん」では、あいまいなニュアンスになる。)
どれも県民になったら使いたくなりますね(^^)
それから似ているもの。
静岡「やらまいか」(意味:やってみよう、やってやろう!)
富山「~せんまいけ」(意味:~しよう)
どちらも、一致団結してやってやろうじゃないの!みたいな勢いがあり、込められた気持ちまで近いような感じがします。
長野(松本あたり)「~だいね」(意味:~なんだよ)
富山「~がいね」(意味:~なんだよ)
意味はほぼ同じです。
あと、注意しなければいけないもの
静岡「だら!」(意味:でしょ!?)
富山「だら!」(意味:ばか、あほ!)
これは全然意味が違います。気を付けなくては…
富山の方言は、最初はみんなケンカしているのかと感じられることもありましたが、慣れてくると、「かわいいなあ」「自分も使ってみたいなあ」と思えることが多くなりました。イカツい男の人が、「なんなん、いいちゃ、いいちゃ」と言うのを聞くとなんだか和んでしまいますし、奥様方が、「〇〇しとられる」とか「おいでる」といった丁寧語を使っていると、優しく上品な感じがします。
方言には、人と人との心の距離を縮める効果があると思います。自分の故郷の方言ももちろん大切にしたいですが、行った先の方言に染まってみるのも楽しいものです。