あなたへ向けた日記 Mo.14
イヤイヤ期を迎えた、息子へ。
いやはや。こういうもんだったとは。
そりゃまあ、別に育児が楽だとは元々思ってなかったよ。むしろ大変だと思ってた。イヤイヤ期ってのがあることも知っていた。大変だということも知っていた。
けど、知らなかったようなもんだね、これは。親になって、イヤイヤ期を迎えてみないと。わからないな、この感じは。
もちろん、お前のことは大好きだ。愛してる。でも、それとこれとはなんか、別なんだよな。正直に言おう。大変だ、これは。思ってたより何倍も。大変だよ。
お前のためなら、どんな大変なことでも苦にならない、と思っていた時期もある。もちろん、苦かと言われると悩ましいところがある。だってこんなに可愛いんだから。だからこそ我慢できてる部分もあるけど。でもまあやっぱり、大変だよ。
けど知ってるよ。お前も大変なんだろ。できるかどうかはさておき、やりたいこと、興味のあることがどんどん増えてきて。これだめ、あれは今度ね、って言われると、「なんだと!?こっちはやる気満々だったんだよ!」ってなるんだよな。わかる気もするよ。なんとなく。
できることはやらせてあげたい反面、危なかったり壊しそうだったり、そういうことは無意識に止めちゃう。興味があるのもわかるんだけど。難しいね。泣いてる顔を見ると、可愛いって思う部分と、大変だなって思う部分がある。
いや、それでも、幸せなんだろうな。お父さんは。きっと、たぶん。こんなに可愛いんだもの。怒った顔すら可愛い。泣いた顔すら愛おしい。大好きだ。
もうすやすやしてるけど、また明日、起きたら可愛い顔を見せてくれるかな。