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フィリピン留学記㉓マニラで救急搬送された話

朦朧とする意識のなか、冷房の効きすぎた車内の簡易ベッド上に横たわり、過ぎてゆく街灯と後方の車のヘッドライトを眺めていた。
胃を鷲掴みにされるような痛みと頭痛、吐き気に蝕まれ、呼吸がうまくいかないまま、舗装されていない道路で揺れながら駆け抜けてく。

今回は急遽マニラで入院することになったので、病院の様子をお届けしたいと思う。

救急車内

事の始まり

自分でも未だに明確な理由を把握できてないが、午前3時頃に急激な腹痛に見まわれて、学校のクリニックまで運ばれた。薬を処方してもらったがそこから38度ほどの発熱が始まり、意識が朦朧とし、救急車に乗り病院へ向かうことに。
(これはアドバイスなのですが、フィリピンは救急車も冷房が効いていて極寒です。上着を持っていきましょうじゃないと体調悪化します。)
病院につくと住所、年齢、出身、症状などを記入し、そのまま検査入院をすることになった。
痛み止めと電解質を点滴をしてもらうと症状が一気にやわらぎ、ふんわりとした眠気に襲われた。だが、まだ検査室で待機していたため、結局個室のベッドに運ばれるまで4時間ほど待たされることになった。

点滴4本刺した

ナースコールで誰も来ない

「なにかあったらその赤いボタンを押してください」
ナースのその言葉だけを頭に残し私はゆっくりと眠りについた。朝起きると全回復とまではいかないが、症状はだいぶ良くなっていたので安心した。
フィリピンあるあるで、トイレに行くとトイレットペーパーがないので、早速ナースコールで頂くことに。
ピコーン、という音はするのだが、しばらくしても誰も来る気配がない。押し方が悪かったのか何度か挑戦してみるが、助けが訪れる見込みはなかった。
とうとうしびれを切らし、点滴スタンドを片手で持ち上げ自らナースステーションに出向くことを決意した。
私「あの、トイレットペーパーほしいんですけど」
ナース「何してるの、ナースコールしなさいよ」
と言いパネルを覗く
「あら、もうしてるじゃない」
無事ティッシュは頂けたが、やはり自分の運命は自分の手でつかみ取らなければならないことを学んだ。

個室の病室

病院食

病院食は患者の生命維持の根幹を支えるため、病院内でも大きな意義を担っているといえるだろう。
マニラの病院食は一日5回配膳されるが、午前と午後に来るおやつを紹介したい。

おやつ①
潰されたパン。外はベチャっと中はグチャっとのパン。牛肉が少々入っており、おいしいとは言えないが普通に食べれはする。

潰されたパン


おやつ②
誰かがちぎったスポンジ。弁当箱を開けたら明らかにちぎられているスポンジケーキが。ケーキは甘いのだが、中に入ってるひき肉が絶妙なしょっぱさ。もうちぎってあるので、そのままちぎって食べるとおいしい。

冗談ではなく本当にこのまま入ってた

朝と昼は普通のごはんにペラペラの卵と鶏肉の塊のようなものが配膳された。

終わりに

正直病院は期待以上である、個室の寝心地はよかったし、暇なときはテレビをいつでも見られた。今回は入院中にスマホの充電が切れてしまい、3時間以上カートゥンネットワークとおばちゃんがチョコで料理対決をする番組を見ていた。
なぜか未だに腹痛の原因が分からないのだが、おそらく何かに当たったのだろう。
人生初の救急車による搬送だったが、学校のスタッフに助けてもらい、無事生命維持をすることができた、感謝の意を示したい。こう見えて私は月一ぐらいで風邪や病気にかかってしまうので、今後とも体調管理には気を付けていきたいと思う。


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