GIGAスクール用iPadのアプリはコレを使え!「Keynote」編
前回、前々回と教育委員会行政担当者の配備作業の記事(愚痴)を書きましたが、今回からは児童・生徒一人一台配布された50,000台のiPadの使用アプリについて、少し思うところを書きたいと思います。
GIGAスクール用iPadに必須のアプリは?
昨年の4月からのGIGAスクール構想の検討期間において、導入を担当する我々の職場(特に私の席)は、Chromebook✕1台、Windows✕3台、iPad✕1台、MacBook Pro✕1台を設置し、3名のチームで朝から晩まで実際に端末を操作して、その使い勝手など(デバイス・アプリ)を検証しておりました。
・使い易さはどうか?
・管理し易さはどうか?
・サイズ・重さは?
・消費電力は?
・使用可能なアプリの数は?
その他、様々な検討項目について数カ月間かけて3種類のOSを使い倒してみたのです。
結果として当自治体ではiPadを採用することになったのですが、その検討の中で「コレは必須だ!」と感じたアプリについて書きたいと思います。
ちなみに記事では、Google ClassroomやMicrosoft Teams等の課題配布・提出系、Skyやロイロノート等の授業支援系、Zoom等のビデオ会議系等のアプリについては触れません。GIGAスクール端末の使用について、最も求められるのは業務の効率化ではないと考えるからです。
極論、GIGAスクール端末を使わなくとも、今まで通りの黒板とチョーク、教科書とノートで授業はできます。
教育のICT化においては、先ずは教員が端末に魅力を感じなければ駄目だと思います。
授業時間以外でも端末に触れることによって、このアプリを使えばこんな教材ができるかも?などと夢が膨らんでいくのがiPadだと思います。
最初は直接的な授業への応用を考えつかなくとも、「このアプリでこんな事もできる」「今はこうなっているのか!」と教員の好奇心を刺激することが大切であると感じます。
Keynoteは必須!
前置きが長くなりましたが、iPad導入の一番大きなメリットはKeynoteを使えることです。
KeynoteとはWindowsでいうところのPowerPointで、プレゼンテーション用のスライドを作成するアプリです。
Keynoteを使わなければiPadを導入した意味が半減(それ以上)するといっても過言ではないと思います。まさしく仏作って魂入れずです。
使い勝手はPowerPointより上
Keynoteの一番の特徴は、単純で簡単な操作です。
確かにPowerPointのような多機能(殆ど使わない機能も含めて)ではありませんが、業務での使用も十分に耐えうる内容です。
実際、私の昨年度の業務上の資料作成においてはKeynoteがメインでした。
簡単な案内資料から、政策プロセス検討会議用の資料、GIGAスクール端末調達仕様書等の重要な資料の作成にも使用しました。
図形編集
Keynoteは図形編集機能が恐ろしく簡単かつ便利です。
図形の挿入は、PowerPointやGoogleスライド等の他のアプリでも可能ですが、それらを上回る便利さで、正しく痒いところに手が届く感じです。
Keynoteでは、挿入した2つ以上の図形を「結合」「交差」「減算」「除外」することが可能です。
単純な図形を組合せ、上記の編集を行うことによりオリジナルのピクトグラムも簡単に作成できます。
また、インスタントアルファによる背景透過も何気に嬉しい機能です。
以下の動画でのピクトグラム的なキャラクターは、全てKeynoteで自作しました。
アニメーションエフェクト(マジックムーブ)
Keynoteには、アニメーションエフェクト編集も恐ろしく簡単かつ秀逸な機能が揃っています。
マジックムーブは、あるスライド上の位置から次のスライド上の新しい位置へオブジェクトが動くエフェクトが作成されます。
単純な図形が動くエフェクトから、図形を組合せて凝った動きのアニメーションも作成できます。
以下は私が自作した、マジックムーブだけでキャラクターを動かすアニメーションです。(上記の富士塚の動画も、アニメーションはマジックムーブで作成しています)
アニメーションエフェクト(線描画)
Keynoteの線描画では、描画した文字や絵をアニメーションにして、いま描いているかのように見せたりすることができます。
この機能を使用すれば、「漢字の書き順アニメーション」も簡単に作成できます!
以下の動画の冒頭部分「力石」の書き順アニメーションは私が作成しました(字は下手ですが…)。
画数の多い漢字版も作ってみました。
縦書きにも対応
図形編集、アニメーションエフェクト以外にもKeynoteには便利な機能が沢山搭載されています。
・縦書きも何気に対応
・PowerPointデータのインポート・エクスポートが可能
・動画形式でエクスポート可能(iMovieやClipsで編集)
・複数ユーザーの共同編集が簡単
等々
教材・課題、各種説明資料の作成になくてはならないアプリケーションだと思います。
使わない手はありません!
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