【要約】終わりに:セールスにはびこるムダな努力・根拠なき指導を一掃する
営業の急所と購買者の本音
本書では、営業における本質的なポイントとして以下の3点を挙げている。
購買者の仮面の裏にある本音を理解することが重要
顧客は「仮面」をかぶり、表面的な言動で営業に接している。本音に迫ることが営業の急所である。仮面をつけたままの顧客への努力は報われにくい
仮面の外側だけを見て働きかけることは、多くの場合成果につながらない。仮面を外してもらうための「武器」を持つことが成果を上げる鍵
本書では、その「武器」の具体例と活用法が図解で示されている。
「がんばること」をやめるという提案
冒頭の「がんばることをやめましょう」というメッセージは、「努力そのものを否定する」ものではない。むしろ、正しい方向性で努力を実らせることを目的としている。
誤った努力の怖さ
誤った方向の努力は、目的を見失い、努力そのものが目的化してしまう危険がある。著者自身もこの罠に陥り、苦しい経験を経て正しい努力の重要性を学んだ。
著者の成功体験:軟式テニス部で得た自信
努力の結果が成果を生む経験
著者は中学生時代、運動が苦手だったにもかかわらず軟式テニス部で市内大会準優勝を果たした。この成功体験は、日々の早朝練習という「量」の努力が結果を生むと証明したものである。
飛び込み営業で得た学び
高校時代、著者は飛び込み営業のアルバイトを経験。この中で「シャットアウトされない工夫」を重ね、成果を上げた。
工夫の具体例
最初の30秒間で話を聞いてもらうための方法を試行錯誤。
行動量を圧倒的に増やし、多くの試行を積み重ねた。
この経験から「努力と工夫が成果をもたらす」ことを再認識した。
「ガンバリズムの罠」と営業組織の成長
著者は、かつて自分の誤った指導により営業組織の成長を妨げていたことを痛感した。メンバーに支えられながら、「皆が売れる営業組織」への成長を経験。この学びを「過去の自分への手紙」として本書に込めた。
感謝と締めのメッセージ
本書の執筆に際し、多くの人々からの支援があった。家族やビジネスパートナー、編集者などへの感謝の言葉が綴られている。
最後に、読者の努力が報われ、営業の「むずかしさ」を「おもしろさ」に変えるきっかけとなることを願い、本書を締めくくっている。