【要約】自分の考えがあるから、心に響く:マッキンゼー式人を動かす話し
自分の考えをしっかり持って話す
自分の考えを持つことの重要性
自分の考えをしっかり持つことが、「心に響く話し方」の出発点である。 自分の考えがあれば、話し方が今ひとつでも相手に響く。
常に自分の考えを持つ努力をする
海外では、学歴や年齢に関わらず自分の考えを持って発言する人が多い。 日本では「自分であまり考えず、発言しないほうがいい」という風潮があるが、職場や友人の前で自分の意見を持って発言することが大切である。
知らない言葉を放置しない
「自分の考えをしっかり持つ」ためには、知らない言葉に出会ったらすぐに検索し、理解する習慣が重要である。 例えば、DX、地球温暖化、太陽光発電、EV、テスラなど、気になった言葉はすぐに調べるようにすると、視野が広がり、自然に自分の考えを持てるようになる。
Googleアラートを活用する
Googleアラートは、自分の登録したキーワードを含む最新記事を通知してくれる無料サービスである。 このサービスを活用することで、常に新しい情報に触れ、自分の考えを深めることができる。
読書で賢くなる
読書の重要性
読書は自分の考えを持つために不可欠である。 少ない費用と時間で多くの知識と刺激を得られる魔法の道具である。 講師は、マッキンゼー時代に成長のために必死で読書を続けてきた。
読書が苦手な理由
読書が苦手な理由として、以下が挙げられる。
読む速度が遅くストレスを感じる
忙しくて読む時間が取れない
理解が進まない
読みたい本が見つからない
こうした問題に対して、講師は改善策を提案している。
本を読む速度を上げる
読書速度を上げるには、心の中で声に出さずに読むことが大切である。 講師自身も大学時代に読む速度を測り、目で文字を追うだけで意味を理解する方法を身につけた。 これにより、読書速度が2~5倍向上する可能性がある。
読書の時間を確保する
読書のための時間を意識的に確保することが重要である。 講師は、毎月10冊読むことを目標にし、決まった期間に集中して読書することで、年間120〜150冊の本を読んでいる。 こうした集中期間を設けることで、仕事と読書を両立できると述べている。
本は一度で理解する
本を一度で理解する読書法を推奨している。 全ページに目を通すことで達成感を得られ、自己成長につながる。 重要な部分には黄色のマーカーで線を引き、時折思いついたことを直接書き込むことも有効である。
メモは取らずに、二度は読まない
メモを取ると読書が進まなくなるため、メモは取らないほうがよいと考えている。 また、読書時間が限られているため、一度の読書で全て理解しようと心がけるべきだと述べている。 電子書籍は待ち時間などに利用しつつ、紙の本がもたらす達成感も大切にしている。
読むべき本を見つける
読むべき本が多すぎて迷う場合は、以下の方法が有効である。
ブログや紹介から探す
新しい分野に取り組むときは、まずブログなどで情報を収集し、そこで紹介されている本を読むことで、選択ミスが少なくなる。本の紹介や関連書籍に注目
関心のある分野の本を探し、その中で紹介されている別の本も重要である。こうした方法で探すと、興味深い本が見つかる可能性が高まる。ネット書店や書店の活用
ネット書店でキーワード検索をしたり、書店で実際に本を手に取るのも良い方法である。Facebookやブログで紹介された本は、すぐに購入するためAmazonなどで注文している。マンガも活用
マンガも読みやすく、知識を得る手段として有効である。講師も『マンガでわかる! マッキンゼー式ロジカルシンキング』『マンガでわかる! マッキンゼー式リーダー論』を出版しており、好評を得ている。
読後のアウトプット
読書後は、感想や意見を話したり、SNSやブログに投稿することが効果的である。 特に他人に話すことで、内容を素早く理解し、頭を整理し、自分の考えを生み出しやすくなる。
普段から情報の仕込みを行う
話す前の準備として、普段から関連情報を収集しておくことが重要である。 提案内容に関する業界や顧客、競合、技術、法規制などの情報を把握しておくことで、説得力が増し、人としての魅力も高まる。
WEBからの情報収集方法
❶ 関連キーワードでの検索
提案内容に関連するキーワードで検索し、40~50の記事を読むと状況をほぼ把握できる。 例えば、ブロックチェーンについて調べる際は、「ビットコイン」「イーサリアム」「スマートコントラクト」など、多様なキーワードで検索し、それぞれの記事を読み進める。 良記事の場合は、周辺や関連記事も読み、新たな関連キーワードが出てきたらさらに検索する。
❷ 重要キーワードをGoogleアラートに登録
Googleアラートに30~50のキーワードを登録することで、大事な記事を見逃すことなく情報収集ができる。 これにより、上司や同僚よりも早く情報を把握でき、自信がつきやすくなる。
Googleアラートの活用ポイント
言語ごとにキーワードを登録する(例:「Wearable」で日本語と英語の両方に登録)。
「件数 すべての結果」を選択することで、主要記事だけでなく幅広い情報を収集する。
「A B」や「A OR B」で検索条件を設定し、精度を向上させる。
カタカナと英語表記の両方で検索ワードを設定する(例:「ウェラブル OR Wearable」)。
毎朝届く通知メールをざっと確認し、関心のある記事のみをクリックしてまとめ読みする。
プロジェクトが終了しても、関連キーワードは残しておくとよい。
❸ 関連メルマガの活用
業界関連のメルマガや、ダイヤモンド・オンライン、プレジデントオンライン、東洋経済オンラインなどのメルマガに登録し、貴重な情報を得る。 有料メルマガには特別な情報が含まれるため、いくつか購読する価値がある。
❹ 大型ディスプレイでの情報閲覧
記事を読む際は、ノートパソコンに大型ディスプレイを接続すると快適で生産性が向上する。 「ディスプレイのみに表示する」設定にすると、作業スペースが広がり効率的である。
❺ 読んだ記事の管理
読んだ記事のURLは、テーマごとにフォルダに保存し、日付をつけることで後から参照しやすくする。 講師は、テーマごとに分けた数十のフォルダを活用している。
その他の情報収集方法
❶ 展示会や講演会への参加
月に2~3回の展示会や勉強会に参加し、広範囲な予備知識を得ることで自信が増し、説得力が強化される。 地方にいる場合は、仲間を募り講演会や勉強会を企画・開催することを推奨する。
勉強会の具体例:仙台でのDX勉強会
関連キーワードでの情報収集:DXについて100以上の記事を読み、Googleアラートでキーワードを登録する。
アウトプットの強化:1カ月後にブログを20~30本書く。
オンラインコミュニティの構築:Facebookで「仙台DX勉強会」グループを作り、週5~6本の記事を投稿。
SNSの活用:Twitterアカウントを作り、Facebookグループと同様の投稿を行う。
メンバー参加時の自己紹介:Facebookグループで自己紹介をしてもらい、交流を深める。
オンラインセミナーの開催:数カ月後、オンラインセミナーを開催する。
対面勉強会の実施:オンラインの成果を活かし、対面での勉強会を実施する。
懇親会での名刺交換とフォローアップ
展示会や講演会の懇親会には積極的に参加し、名刺交換を行う。 当日中にお礼メールを送り、特に印象的な方には会食のお誘いをする。 お礼メールでは、単なる挨拶ではなく、相手の話や印象に残った点を丁寧に伝えることが大切である。
業界・技術・顧客動向を教えてくれる相手を確保
重要な分野で情報を提供してくれる相手を分野ごとに確保する。 年に1~2回はメールや会食で交流を深め、業界の最新動向を把握する機会とする。
好奇心を持ち続ける
情報収集を徹底するためには、分野に対する強い好奇心が不可欠である。 知らないことを知る喜びを追求することで、自然とインプットの意欲が湧いてくる。 講師もAIやブロックチェーン、DXに興味を持ち、それぞれ数百の記事を読み、専門家とディスカッションするなど、好奇心を源に学びを深めている。
理解・実行チェックリスト
□ 常に自分の考えを持つ努力をし続けることが何にもまして大切
□ 月10冊程度は読書をし、多くの刺激を得る
□ 何事にも関心を持って、普段から記事を多数読む
□ 何でも聞ける相手を分野ごとに多数つくっておく
□ 好奇心を感じたら決して放置しない
おすすめするA4メモ タイトル例
・どうすれば、自分の考えを常に追求し続けられるか
・どうやって月10冊読む時間を捻出できそうか
・どういう展示会、講演会、勉強会に参加すべきか
・懇親会などで頑張って名刺交換するには? 何を話すべきか
・どうやったら、もっと幅広く、強く好奇心を感じるようになれるか