無人島生活福袋
流れ着いた場所は、小さな無人島のようだった。
そう、俺たちは昨晩クルーズ船で年越しのカウントダウンをしながら騒いでいた。
その時、船は何かに衝突して・・・
どうやらこの島に流れ着いたのは俺一人。
手に持っているのは、なぜか福袋。
カウントダウンパーティーで受け取ったものだ。
こんなものを大事に握りしめながら、こんなところに流れ着いたのか。
中に入っていたのはウサギのぬいぐるみ。
何の助けになるんだよ。
俺はぬいぐるみを放り投げた。
時は流れた。
ようやく俺は救助された。
無人島で孤独に耐え、何とか生き延びることができたのだ。
救助されたときに、俺が大切に抱きしめていたものはウサギのぬいぐるみ。
こいつを相手に話しているうちに、孤独を紛らわせる術を学んだのだ。
こいつがいたから、俺は孤独に狂うこともなく、希望を胸に生き延びることができたんだ。
お前が福袋に入っていて、本当に助かったぜ。
とウサギに感謝すると、ふとぬいぐるみが動いて笑った気がした。
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