音楽のチカラ
息子が参加したジョイントコンサートが終わりました。
日頃の練習の成果が確認できたこともうれしく
今度も頑張ってもらおう!と思います。
それよりも、
今回のコンサートで、「おおー音楽ってスゴーイ」と
心震えるとことがあり、それについて書いてみたいと思います。
あるピアニストが
「ひと言 ご挨拶をさせて頂いてもいいでしょうか?」
と1曲目と2曲目の間でスピーチをはじめました。
冒頭で少し話した後、
「今日は、3曲目にショパンの革命という曲を弾きます。
今、ロシアとウクライナで戦争が起きているのですが、
革命のエチュードという曲は
1831年、
ロシア軍がポーランドの首都ワルシャワを占領したという知らせを受けて
ショパンが猛烈に怒り
その憤激を力強い旋律で表現した作品です。
私も弾きながら考えるところがありました。
今日は、みなさまどうぞ
平和とは何か考えながらお聞き頂ければと思います」
というメッセージのあと、再び演奏が始まりました。
2曲目は福田洋介の「さくら」という
美しい旋律の曲でうっとりとした後
間髪を入れず、革命のエチュードが始まりました。
演奏とともにピアニストの手元をみていると
左手は、ショパンの荒れ狂うような、
うねるような叫びが。
右手は、初めバーンと5本の指全部で鍵盤を叩く音から始まります。大体の曲で一気に片手全部を使って弾くということは少ないので、それだけでも衝撃的です。
そして、終始鍵盤を叩きつけるような和音で曲が進行します。
右手が鍵盤を叩く様は、
空爆が地面に落ちて音が鳴り響くかの様に見えました。
もちろんショパンが、作曲した時代には、大砲くらいしかなかったのでしょうが。
超絶技巧曲ではあるものの
単に奏者の技を見せつけるだけではなく
超絶技巧を通して、作曲家の魂の叫びと戦争の悲惨さが聞こえてくるような…。
うまく言葉にできないのですが
心が震えました。
クラッシックは、息子が習い事をするまでは、敷居が高いように思っていましたが
こうして聴いてみると
時代を超えて、国が違っても
ショパンの想いが
難しい説明とかなしにダイレクトに伝わり、
感情が渦巻いていく。
これって、滅茶苦茶スゴイことですよね?
どんなに言葉を尽くしても伝わらない想いが、音楽でなら伝えられる
クラッシックに限らず、音楽には、
そんな魂に訴るチカラがある!!
などと
言葉にする赤面するようなことを感じました。