「肩鎖関節上方脱臼の固定法」#書く習慣53
日々の臨床お疲れ様です。TROT(トロット)です。
そんな悩みに光を照らしてくれるような動画を拝見させていただいたので内容を簡単にまとめていきたいと思います。
合わせて前回まとめさせていただいたこちらについてもお読みいただけると幸いです。
肩鎖関節上方脱臼の固定法
・肩鎖関節脱臼は整形外科医でも保存、観血に対して統一的な見解はない
・整復は容易だが、整復位の保持が困難な脱臼
肩鎖関節脱臼の分類
・Tossyの分類とRockwood分類があるが、Rockwood分類が用いられることが多い
Rockwood分類Ⅲ型症例
14歳男子、柔道中に右肩から落下し受傷
右肩甲骨の下方回旋、下垂のために鎖骨外端部が上方に突出し階段状に変形
ピアノキー症状あり
XPでは関節面に接触ないため完全脱臼
整復法
患者座位で右肩関節軽度外転、内旋位とし胸を張らせる
上肢台にて肘部を下方から押し上げる
術者は後方から両上腕を後方に引き、鎖骨外端に直圧をかけて整復位を得られるか確認する
固定法
①固定材料
②固定法
経過
2W後:腫脹残存、自発痛消失、手指手掌運動は積極的に行う
4W後:ピアノキー消失
患部の安定性良好なためパッドの厚みを5mmに変更
サポーター(肩)+マジックバンド(めくれ防止)に変更
等尺性収縮による筋力トレーニングの開始
5W後:提肘除去
痛みの出ない範囲でのROM訓練開始
6W後:圧迫帯の除去、ROMの拡大
8W後:挙上、外転最終域で違和感のみ残存
XP良好、後遺症、外見上の変形はない状態ため治癒判定
お疲れ様でした。
今ちょうど肩鎖関節Rockwood分類Ⅲを保存療法で対応しているため、こういった情報を組み合わせて患者さんに良質の医療を提供していきたいと考えています。