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人生の第2フェーズ


通信制高校に変えてから、レベルの高い世界で争わなくて良くなったし、何よりも自分と比べる相手がいなくなったから勉強に関してはそれなりに悠々とできていた。

でもここ2日焦っていた。

それなりの進学校に行ってたし、あと1年本気で勉強したら、そこそこの大学には受かるだろうと思っていたのだけれど、

そもそも模試の前は不安で体調を崩すので1年近く模試は受けられていないから今の偏差値も分からないし、ここからどれだけ伸びるかなんて誰も保証できないからだ。

1年後、どこの大学にも受からないのではないか。

そんな不安が私を襲う。

鬱が酷かったあの時期に襲われていた、頭も回っていないから現実的ではなく抽象的で漠然的なあのグレーでブルーな化け物みたいな不安とはまた違う、ピンポイントな不安であるというだけ、健常者に少し近づいたのかもしれないけれど。

とにかく不安に襲われて、2日間は一日9時間くらい勉強していた。焦っていた。

そして今日は連日の猛勉強の末、力尽きたのと同時に何も考えたくなくなって、数年ぶりに手芸をすることにした。
ボランティア先で出会った大学生のお姉さんが「手芸をしていると脳が空っぽになるんだよね」って言ってたのを思い出して。
久しぶりに開けたよ、小学校で買ったあの裁縫セット。


ダイニングテーブルで裁縫をする私を見かねて母が、「今なにか不安になって逃げるために裁縫してるでしょう」と話しかけた。

しっかり見透かされていたことに動揺しつつも心中を明かした。

そして母は今日精神科に行ってきたらしく、その時の話を、先生が仰っていたことを話してくれた。

その内容はというと、私はだいぶん回復しているらしく、あと3ヶ月以上この状態が続けば、抗うつ剤等の薬をやめられると。

あと、先生は私が今取り組んでることや今の生活や生き方にかなり興味を持って、そしてすごく良いと褒めてくださっているそう。

先生曰く私は今、今まで出会わなかったような人や様々な生き方と出会ってすごく濃い時間を過ごしているらしい。
それはレジリエンス(困難やストレスから耐え抜く力)を高めるためには必要らしく、今の経験が今後の人生で良い影響を及ぼしてくれるようだ。

10月はうつ病になって始めて、落ち込んでパニックと過呼吸を起こして号泣する夜が一度も無かったし、寝込んでいる日もなく(自分で自分の体調をコントロールできるようになった)、新たなボランティア等の取り組みも始め、私自身も未来からのびる一筋の光に気づけた月だった。

自分自身でも明るい変化に気づけていたけれど、お医者さんからそう言って貰えるのはすごく嬉しい。

実際、私は今色々な価値観や人に出会える道を歩いて、進学校にいた頃や過労死レベルの生活を送っていた小中学生の頃とは出会うもの、触れるものが全く違う生活を送っている。

今までの生活はただ誰からも分かる評価だけを求めていた。それを得るためには努力というものを履き間違えて、労働基準法しっかりアウトな生活(平日睡眠4時間、勉強6時間、水泳の練習5時間)だってしてたし、今思うとテストの点数とか、水泳の記録とか、そういうもの以外で一度も評価されたことが無いこと、それはすごく虚しいことだと思う。

今までの人生が東京とか名古屋とか大阪とか大都市しか停らないのぞみに乗って、誰もが価値を認める大都市を巡る旅だとすると、

今は道端の花でも眺めながらのうのうと歩く散歩みたいな毎日だ。

賞状や記録や成績みたいに物として残らないけど、その人を造る考え方や価値観に触れる旅をしている。

今までの人生だったら追い求めなかったもの、新幹線に乗っていては気づけないような小さなものを探したりしてる。

かといって前者の人生が悪いわけではないし、むしろ私としてはずーっとゆっくりと後者の人生を送っていてはいけないと思ったりもする。

そして、やっぱり今も1番強く「前の進学校の友達や家族親戚みたいに賢い大学行って所謂エリート人生送ってみたいなあ」と思うし、人生こうなって欲しいと思っている。

でも大学落ちたら落ちたで、その大学で自分を受け入れてそこでしか学べないことを極めようと思えるようになった。

1年後、浪人したら2年後、私がどんな選択をしているのかは分からない。

でも春には絶対にしたくないと言っていた通信制高校への転校を、自分のことを思って転校したいと夏には思うようになったのだから、

人生、窮地に立たされたらベストな選択ができるようになるのかもしれない。

今私が出来るのは、その時ベストな選択ができるよう、色んな価値観や生き方に触れおくこと。

まああと、普通に第1志望の大学行きたいから勉強しなきゃいけないね笑笑笑笑笑笑笑笑

こんなこと考えてるうちに、フェルトのマスコットキーホルダーは完成した。

決していい出来とは言えないけれど、母親に受け取って欲しい。母親の仕事道具である筆箱につけておいた。

色々な対話を通して、母親との間にできていた溝も埋められていけたらいいなと思う。

不器用すぎるよね マスコットの出来具合へのアンチは受け付けません!笑






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