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消費者物価上昇率(総合)8月は3.0%、4~8月平均では2.8%
2024年9月20日
一般社団法人成果配分調査会代表理事 浅井茂利
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8月の消費者物価上昇率(総合)は3.0%
2024年8月の消費者物価上昇率(総合)は、前月比で0.5%上昇し、前年比上昇率は3.0%と、10か月ぶりに3%台となりました。2024年度4~8月平均としては、前年比2.8%の上昇率となります。
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なお、実質賃金の算出に用いられる消費者物価上昇率(持家の帰属家賃を除く総合)は、8月には「総合」を0.5ポイント上回る3.5%、4~8月平均は同じく0.4ポイント上回る3.2%でした。
2024年度平均上昇率は2%台後半か
こうした状況の中で、2024年度通期平均の消費者物価上昇率予測は、
政府(総合) 2.8%(7月時点の予測)
日銀(生鮮食品を除く総合) 2.5%(7月時点の予測)
民間調査機関平均(生鮮食品を除く総合) 2.44%(9月時点の予測)
第一生命経済研究所(生鮮食品を除く総合) 2.3%(9月時点の予測)
となっています。
なお、4~8月平均で「総合」の上昇率は、「生鮮食品を除く総合」の上昇率を0.2ポイント上回っていることからすると、2024年度通期の「総合」の上昇率は、2%台後半となる可能性が高いものと思われます。
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ベースアップの検討材料としては「総合」を用いる
春闘で用いる消費者物価上昇率は、本来は、実質賃金の算出で使用される「持家の帰属家賃を除く総合」を用いるべきですが、便宜上、「総合」を用いるしかないものと思われます。
「生鮮食品を除く総合」については、天候要因で値動きが激しい生鮮食品を集計から除外することによって、月ごとの動きから、消費者物価の基調的な動向をとらえるためのものですが、春闘では「年度」の数値が焦点になるので、ベースアップの検討材料としては「生鮮食品を除く総合」を使用する理由はありません。また、「生鮮食品」は最も重要な生活必需品であり、この点からもベースアップの検討材料からこれを除くべきではありません。