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友よ
太陽のような存在でデイケアで人気者のK様。ステージ4の胃がんが見つかりました。
食べることが大好きで外食にも行かれたりしていた為、とてもショックが大きかったです。ある日、仲良くされている他のご利用者から、送迎で2人きりになったときに「聞いたよ」と突然話出されました。
その方は涙を流しながら話しをされており、どうやらK様本人が自分の病気の事を話されていたようです。どうやらK様は、自分で伝えたいと思った人には、自分から話をされていたようです。
治療で入院することになった時は、「明日から頑張っておいでよ!」「待ってる!」と声を掛けられていたのが印象的でした。
思っていたより治療が成功し、通院での治療に変わることができ、「帰ってきたで!」とみんなに挨拶をされるK様、「おかえり!待ってたよ!」とすごく喜ばれている仲の良いご利用者の皆さん。
まるで昔からの友達のようでした。しばらくK様は体調も落ち着き、今まで通りご利用をされていましたが、すいすいご利用日の朝にご自宅でお亡くなりになりました。
急だったこともあり、驚きとショックが大きかったのですが、ご利用者の皆さんになんて伝えよう、という気持ちになりました。
K様の姿がないことに、他のご利用者は何かを感じている様子はすぐにわかりました。お一人ずつ時間をかけてK様が今朝亡くなったという事実をお話させて頂きました。
「また入院かと思った…」と涙を流されていました。「K様の分までたくさん楽しんでほしいです」と皆さんにはお話させて頂きました。涙を流されたのはその1日だけで、以降はまるでK様がまだいるかのように、いままでの楽しい笑い声がデイルームから聞こえてきます。
「この歳になって、こんなに仲のいい人ができるとは思っていなかった」とよく声を聞きます。友情には年齢は関係ないということが、仕事を通じて感じることができました。
通所リハビリテーション 清華苑すいすい
三谷恵