マーメイド 《詩》
「マーメイド」
絶望的観測から生まれたこの身
寂れた街を夜な夜な彷徨う
酒臭い男達の濁った日
下から上まで絡みつく視線
腰に回された手に身を委ね
私は私をまた穢して罪を塗りつぶす
愛なんか知らない人を信じない
一夜限りのイミテーション
安いアルコール口移し
酔った振りして悦ばせ
ホントは私の中身は空っぽ
だから今夜は泡と消える
Kazu
「マーメイド」
狂いそうな程の大人の匂いがする
惨忍な夜に
酷い嘘をつき あてのない夢を見る
午後を通り過ぎた風が
黄昏を纏い女の姿に変わる
安酒と卑猥なジョークと空っぽの微笑み
金も取らずにやらせる女とか
男無しじゃ生きられない女だとか
皮肉な程に美しく輝く黄金の月
真夜中のパレード
ポケットの中のセンチメンタルは何処かに忘れた
夜明けと共に消えてゆく 残された白い泡
前にも何処で見た様な気がする
Seiji
collaboration : Kazu
⭐︎ thank you my friend ⭐︎