憧れの場所へ 《詩》
「憧れの場所へ」
ガードレールに座り
夢を見ていた
銀色のカメラ首からぶら下げた少女
少し茶色い髪を川風が揺らした
悲しい目をして歌ってる
此処より他の場所へ
憧れの場所へ
きっと行けるはず
メンソールを口にした少女
僕は君を見つめていたんだ
誰にも見向きもされないまま
ずっとこの場所で
捨てられた悲しみ
強い風と雨と
深い霧と闇に包まれながら
今夜 夜空の星が流れたら
迎えに行くよ
君のベッドまで
真っ新な夜に
天の川が橋をかけるから
その橋を渡ろう
君とふたりで
此処より他の場所へ
憧れの場所へ
きっと行けるはず
Photo : Toru Koike
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