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HEAVEN 《詩》
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「天国旅行」
おさらばするのさ
見えない鞄一つもって
一段 一段 のぼるのさ
外界の友人たちや家族に
さよなら告げたいが
もうぼろぼろの肉体には
口が無いから
想い出トランクに入れ
また一段 また一段
上って逝くのさ
大好きな彼女の涙が
天国の階段で雨になっていく
骨だらけの遺骨を胸に大切そうに
抱きしめてるおふくろ
先逝く俺を許してくれ
ああ 光が見えてきた
鞄はもう思い出の露となって
散らばっていった
目玉の無いオイラにも
眩いくらい眩しくて光が温かった
旅行も楽しいもんだ
シド
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「天国列車」
雨に濡れた重いブーツ引き摺った
通りは行き止まり 土砂降りの街
やり残した事を
赤い旅行カバンに詰め込んだ
いまさら いまさら…
夜の吹き溜まりに消えた声
俺達を乗せた天国列車
世界を変えるとか言ってた
あのカリスマの銅像
悪いけど何も聞こえない
星の下にぶら下がった夢
抱きかかえた片眼の黒猫
首筋に痕が残るほどヘビーなキス
何処へ行こうか
飲んだくれのお前と
Seiji Arita
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MADE IN HEAVENI
・健やかなる嬰児たちよ
肋骨の檻の中で腐敗する心臓を大切そうに育てている女の横顔よ
・祈りの言葉は
土から生まれる病気のような速度で
礼拝堂の
オブジェクトの置いてある
箱庭いっぱいに伝播する
・英国キューガーデンの扉を抜けると
羽根のない天使たちが庭師の真似事をしていた空を見上げる姿勢で
(あそこの枝振りがとか
(カイガラムシの駆除方法はとか
思い思いのジェスチャーで天井に指示を出していた
・雨は三日三晩降り続けた
(そこかしこ
そこかしこで雨になる水が作者不明のフレスコ画を天井に描いた
・女は言う
(3秒で天国に行かせてあげる
女の舌は
意思を持つ別の生き物のように
空間を支配した
・門を潜るのはいつだって
女たちの甲高い笑い声だけだった
ちぇりこ。
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collaboration : シド . ちぇりこ。
⭐︎ thank you my friends ⭐︎