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テネシーローズ 《詩》
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「テネシーローズ」
月はひとつだけ夜空に見えていた
だから僕等は口付けを交わすんだ
虹の色は誰が決めたの
彼女は夜しか知らない花に聞く
魔法の言葉を考えなくちゃいけない
夜が消える前に
海に映る月が見える
星はひとつだけ夜空に見えていた
だから僕等は抱き締め合うんだ
3度瞬いて流れて行ったあの星の行方は
僕は朝しか知らない花に聞く
魔法の言葉を考えなくちゃいけない
夜が消える前に
海に映る星が見える
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ふたりの不安がひとつ夜空に見えていた
だから僕等は愛し合うんだ
海を見たくなるのはどうして
海を知らない彼女は僕に聞く
きっと皆んな海から生まれて来たからだよ
そしていつか海に帰るんだ
夜空に沢山のキスで星を作ろう
誰かが其の星の下で手を繋いだり
抱き締め合ったり愛を語ったり
テネシーローズの
Fホールのラインを指先でなどる
Eコードから其の夜は始まった
魔法の言葉は最初から此処にある
夜が消えても
海に映る夢は消えない
本物の夢を見れる人は
貴方の直ぐ傍に居る
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