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風と月と流星 《詩》

「風と月と流星」

消え残った星が

幾つか頭上に見える明け方

区切られた記憶の空に見えた断片 

あの夜 
流星が描いた線を思い出していた


束の間の儚い一瞬の煌めき

僕を呑み込み含んだその光は

限定された意識の窓に映し出された


命の微粒子で描かれた 

その光の線に

特別な絆と
強い親密感を感じ取っていた

白昼の街が備えた

祝祭的な色彩と太陽の明かりが

僕の中の非対称性を浮き彫りにする


群れを作り飛ぶ
小さな鳥達の姿が見えた

掴もうとして手を伸ばした

言葉の切れ端が

手応えも無く

指の隙間をすり抜けて行き

突然襲い来る眩暈の中しゃがみ込む


夢の鱗片と回想と 

彼の言葉が
水の様に僕の空洞を満たして行く

風と月と流星と 

あの夜 
描いた純粋な光の線と

消え残った幾つかの星

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