枯葉の様に 《詩》
「枯葉の様に」
小さな幾つもの枯葉が
道路傍に留まり静かに息づいてる
時折
吹き付ける風に
斜面を彷徨い立ち止まり振り返る
どす黒い顔をした
浮浪者が寒さに震え
ガード下でうずくまっていた
シンナーを吸って
意識を飛ばした少年
路地裏で性器を売っていた少女
降り始めた雨
アスファルトを黒く輝かせ
其処にある全てのものの色彩を
くっきりと映し出していた
僕の感情は音も無く
空気の様に路面を彷徨う
そう あの枯葉の様に
やがて夜が僕等を包み込み
あったはずの色を全部
忘れさせてくれる
どこか物足りない痩せた夢を見た
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