#13.1 「DXの本質」 持ち上げてから、ズラす(Lift & Shift)
物事には順番があります。いきなりシフトは難しいのです。
-ん?なんのシフトだ???
-それは、システムです。
既存のシステムが未だに自分の机の下にある、ということはありませんでしょうか?
クラウド化は進んでいるとは思いますが、まだまだオンプレミスというのはあったり、DCで運用していたりというケースは少なくないと思います。
例えば、サーバーを構築して、パッケージを導入してカスタマイズしたもので業務を運用する。不便だなあと思いながらも、月日が流れます。OSのバージョンのサポートが切れ、OSをバージョンアップしようとすとパッケージもバージョンアップしなければいけない。さらにカスタマイズしているので新しいバージョンのパッケージでは保証しない、、、とい言われ、その対応には高額な費用がかかる。
そんな経験ありませんか?
前回、技術的負債の話もしました。システム投資の多くが既存ビジネスの維持・運用に使われているということです。
そして、社会がデジタル化していきます。
そのデジタル化に合わせたかのように、絶妙なタイミングでデジタルサービスを持ち込んでくる企業が出現します。もしかしたら、それはただの偶然かもしれませんが…その偶然が世の中を破壊します。
このような輩が、ディスラプターです。こいう輩がたくさん出てきます。
デジタル・ディスラプションへの時代に突入です。そのデジタル・ディスラプション時代に対応するため、企業は既存のシステムをどのように変革すればよいのでしょうか?
その重要な鍵となるのが、クラウドの活用です。
前置きが長くなりましtが、やっと今回のテーマに突入です。社会がデジタル化していくと、環境の変化のスピードが上がります。その変化に対応するために俊敏性が求められます。
不安定な経済情勢、生産性の向上、ビジネスとしての柔軟性の向上と、更にはそんな中でのコスト・コントロールが求められるのです。
ディスラプターに対抗するため、デジタル化する社会に対応するため、最新で最適なテクノロジーの活用が求められるという事です。
また、デジタルシフトの必要性は、以前ここでも紹介したような「2025年の崖問題」や「情報の非対称性の逆転」「ディスラプターの出現」等の観点からもご理解頂けると思います。
すると、そのデジタル・シフトする基盤が柔軟でなければなりません。
では、そのクラウドですがどのように活用すれば良いでしょうか?既存のオンプレミス環境が、もし残っているのであれば、まずはそのオンプレミス環境のクラウド化です。
ここで、一気にクラウド上に構築するのではなく、一旦、雲の上に移します
クラウド上にインフラを移行します。
「リフト」です。
その後、クラウド上でのサービスを活用しながらシステムを再構築し、ビジネス変革をしていきます。
「シフト」です。
「持ち上げて、ズラす」これが、「リフト&シフト」です。
技術的負債を解消するには、リフトとシフトを分けて実現することが重要です。
クラウドにシフトしてDXでは終わりではありません。これは、DXの始まりにすぎません。
あくまでも、クラウドはDXの手段であり、通過点にすぎません。やっとDXを推進する準備が整ったといったところでしょうか?
このクラウド環境を活用してDXを推進すべきです。
雲(クラウド)の先に何があるのか?
その雲の先にあるのが企業変革です。