『タックマン・モデルについて考える』
I'm the Scatman!!!
Ba-do-ba-da-ba-be bop badda bope
Bop ba bodda bope
Be bop ba bodda bope
Bop ba bodda
…..
ただただ、Be Bop baddaって言っているように見えて、実はすごいんですわ、これが...
52歳で歌手としてメジャーCDデビューした、スキャットマン・ジョンです。
スキャットマン・ジョンは、自身の障害である吃音症を逆手に取った、模倣が困難なスキャットと1回に4つ近く音の調子を変えるという珍しい歌唱法(このテクニックは古いヒンドゥー教の喉で歌う歌唱法から取り入れた)を用い、独特のジャンル『テクノスキャット』(イノベーションですねー)を開拓しました。
なんか今聴くととてつもなくカッコいい!
それがこれです。
で、スキャットマン・ジョンは、一旦おいときます…いままでの件はなんだったんだ...ってことですが
気を取り直して、「タックマン」です。
今回は、チームビルディングにおける「タックマン・モデル」について考えてみようと思います。
「タックマン・モデル」は、 B・W・タックマン オハイオ州立大学元教授
によって提唱されました。
チーム形成(組織づくり)の過程を4段階で表し、チームの解散段階を加えた5段階でチームの状態を表したモデルです。
各段階は次のように定義されます。
1. 形成期(Forming):チーム結成の初期状態、チームの目標などを模索している
2. 混乱期(Storming):チームの目標などを巡り混乱や意見の対立が生じる
3. 規範確立期(Norming):目標や役割などの認識が一致し、チームが安定する
4. 活動期(Performing):チームが成熟し、チームの力が十分に発揮される
5. 散会期(Adjourning):目標達成や時間的な制約などにより、チームが解散される
チームは、形成しただけでは機能しません。
形成後に混乱期などの段階を経て、期待通り機能するように成長して行きます。
そして、注目すべきプロセスはストーミング(混乱期)です。
混乱期はチームづくりに必要な段階であり、混乱期を避けずに、早く混乱や意見の対立を解消することが重要だとタックマンは言っています。
新たなメンバーを加入させたチームは、形成期の状態に戻ることを認識する必要があり、リーダーは特にこのことに気を付けなければなりません。
提唱者のタックマンが発表したモデルには、5散会期:(Adjourningは)含まれてませんが、現代では散会までの5段階で表されることが多くなっています。
タックマンがモデル化したタックマンモデルは、チームビルディング(組織進化)に関するものです。このタックマンモデルを学ぶことで、チームの成長とリーダーがその時に打つべき対策が明確となるのです。
能力が高いメンバーを集めて作ったグループでもチームとして機能しないこともあり得ます。正しく導かれたチームは崩壊することなく、求められた成果あるいはそれ以上の成果を出すことが可能なのです。
タックマンモデルにおけるチーム形成の4段階モデル
タックマンモデルにおいては、チームの成長を「形成期」「混乱期」「規範確立期」「活動期」という4つの期間に分けられています。この期間を一つ一つ乗り越えることにより、チームをより強く、効率的に働かせることができるといわれています。
形成期から混乱期における探り合いと衝突の重要性
「形成期」多くチームメンバーは、お互いのことをほとんど知らない状態です。
それため「これを言って何かされたらどうしよう」や「いわないほうがいいのかな」と自分の意見を言わずに相手の意見を待つという状況が多く見られます。
不安と緊張が高まる時期でもあり、本音での議論はできません。
多くのメンバーはリーダーに指示や説明を求めようとするでしょう。
この形成期から少し進むと「混乱期」に入ります。
形成期とは異なるメンバー同士、互いのことや自分の仕事が少しずつ分かるようになって、メンバーの発言に本音が出始めるようになります。
目的や目標、進め方にも差が出てきて、更に利害関係も絡み合いさらに緊張が高まります。リーダーの役割はメンバーの意見を聞きながら客観的に分析し、チームをあるべき方向・目指すべき目的へと導いていくことです。
そして、「混乱期」を超えたチームには「規範確立期」が訪れます。
「規範確立期」のチームではメンバー同士の理解が進み、互いの価値観や意見を受け入れられるようになります。自らの業務、そしてメンバー内での立ち位置を理解し、チームの課題に対してオープンな議論を行うことができるようになります。リーダーの役割は、メンバーが出した結論に問題がないかどうかをジャッジすることとなります。
そして「規範確立期」を過ぎると「活動期」と呼ばれる時期に入り、チームが一丸となって課題に取り組むことができる時期が来ます。
ここまでくるとチームは完成形といってもよいでしょう。
何か指導をしなくとも、メンバーが自ら考え協力し、課題を解決していくことができます。機能期におけるリーダーの役割は、メンバーを今後どのように育成していくか考えることです。
チームビルディングを行うには「混乱期を乗り越えること」は必須であり、その時期のリーダーの役割も重要になってきます。タックマンモデルは部署をまとめるリーダーや管理職にとって、自らのチームがどの段階にあるかを判断する指標になります。
タックマンモデルは、自らのチームを強くするために積極的に学びたいチームビルディングの一つです。
おしまい