#ビジネスにちょっとだけ役立つかもしれないこと 『ペンギンの憂鬱から不確実性を考える』
ピョコピョコピョコ
と、歩く姿のペンギンはとても微笑ましい。
水辺をかわいらしくペタペタペタ。
水面をのぞき込みながら歩いている。
しかし、かわいらしく歩く姿のその背後には生きていくための厳しい現実が隠れているのです。
魚を捕るために、何も考えずに水に飛び込めば、わけの分からん巨大生物がやってきて、ガブっと食べられてしまうかもしれません。
かといって、水辺でウロウロしているだけでは、魚にありつけず餓死してしまいます。
そして、水の中に飛び込んだとしても魚が取れるかわかりません。
逆に小魚がたくさんいて、ペンギンを襲うような生物もいない楽園かもしれません。
これは、飛び込んでみないとわかりません。
できることなら、他のペンギンが飛び込んでから、その安全性を確認してから飛び込みたいものです。
誰がファーストペンギンになるのか?
これが不果実性というものですね。
ビジネスの世界は、もっと複雑な環境下にあります。
そして、ビジネス環境は、もの凄い勢いで変化し、不果実性は増しています。
これまでの経験の通用しない時代が、到来しています。
過去の延長での計画は脆くも崩壊し、すぐに頓挫します。
では、そんな恐ろしい不確実性とはなんなのでしょうか?
不確実性(Uncertainty)とは、現在の事象が将来的にみて、確実でないことを指す概念であり不完全または不明な状態を指します。
不確実性を回避する方法はないのでしょうか?
これでは、一寸先は闇です。
正直なところ、完全に不確実性を回避する手段はないと思っています。
今回の新型コロナウイルスの感染拡大を誰が予想していたでしょうか?
予想していたとしても、対応する準備はできていたでしょうか?
ただ、その不確実性を緩和したり、不確実なことが発生することを前提として準備する事は可能です。
シナリオプランニング、リアルオプション、センスメイキング、ダイナミックケイパビリティ等々です。
これらの理論の詳細については、別途書きたいと思います。
そして、不確実性にもいくつか種類があります。
いくつかのシナリオが描けるもの、これには複数の選択肢の中からオプションとして選べるものと、段階的に不確実性の影響が変わるものがあります。混沌として全くわからないもの、その事象事態が起こってはじめて理解できるような全くの想定外のもの等々でしょうか?
これから起こることがわかっているリスクについては、対処のしようがあるでしょう?
想定された不確実な事象において、いくつかのパターンが存在し、意思決定の選択肢が存在する場合はリアルオプションが有効です。
不確実の事象が複数存在して複雑なケースは未来を見据えたのシナリオを描いたシナリオプランニングが効果的かもしれません。
そして、全く想定もしていなかったような事象が突如出現した場合には、前もって対応するには、ダイナミックケイパビリティのように常に変化に対して対応できるような文化、価値観、能力を醸成しておく必要があります。
どの理論やフレームワークを用いるにしても、不確実なこと(想定の範囲外な予想もしていなかったような事)は、必ず起こるという認識でいて、常に思考を続けることです。
サスティナビリティが求められる時代です。
企業としてのサスティナビリティと環境・社会のサスティナビリティの両方を実現していく必要があります。
企業のサスティナビリティを実現していくことも大変な中、環境や社会に対しても企業の各社が対応していかなければならない時代です。
そうしなければ、企業の持続性も維持できないからです。
そしてこのサスティナビリティを実現していくためには、不確実性がつきものです。
特に経営者は敏感に社会の動向を観察、感知し方向性を示していく必要があります。
リアルオプションやシナリオプランニングで将来の不確実性を予測すると同時に予測すらできない事象に対しても対応できるようなダイナミックケイパビリティのようなレジリエンスも高めていく必要があります。
コロナ禍のような経験を経てつくづく感じる今日この頃です。
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