禅と建築 2
大阪府南部に、千利休の茶室「国宝・待庵(たいあん)」の複製があり、内部に入ることができます。 この茶室には、おもてなしのための工夫が随所に見られます。 小さな空間であるがゆえに、ホストとゲストの関係は親密になり、飾られた花や掛物、季節を感じられる茶器などが、より身近に感じられます。
また、千利休作とされる「黄金の茶室」の複製もいくつか存在します。 人工照明の下ではその輝きが際立ちますが、撮影時に工夫を凝らすことで、本来の姿に近い、ワビサビの精神を感じさせる渋めの空間が現れます。
ちなみに、ワビサビとは「渋い」と「地味」の中間を指し、イキとは「派手」と「渋い」の中間を意味するそうです。 これは、ジャヌ東京(アマン)のベッドサイドに置かれていた英国の書籍に記されていました。
禅と建築 1