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わたくしのよまいごと/散らかる文 乱れる文 青紗蘭

若いとき、死に物狂いに取り憑かれたように生きていた。 

ほんとうは、疲れが何かわからないくらい疲れ切っていたのだと思う。 
助けて!と叫びたかったのだと思う。

 でも、立ち止まる事なんて出来なかった。

だって、立ち止まったら私は二度と立ち上がれないと思っていたから。 

でもね、立ち止まんないとダメよ。 私みたいに心臓発作祭りになるわよ。

自分に優しくできず、自分の存在を守らなかった。魂も器もとうに悲鳴をあげていたのにね。

私は、自分を他人のように扱った。
そして、当然ながら多くの自分を失うこととなった。何度も助けて!と叫んでいたのにね。

私は、走り続けないと生きていられない人生でした。不器用であり、愚直でした。

ああ、それでも、そんな私でも。
残りの人生を、楽しみながら自身の体を大事にしながら生きてゆくのだと思える日がきました。

生まれ落ちた先で、すでに決まっていた運命。私の出自。差別、迫害。
慰み者になること。
血縁による枷。苛烈な虐待。
母が逃がしてくれたが、母は私を庇って体の一部を失った。
愛する人の死。 友人の戦死。
 病との共存。手が届きそうな時に起きるあらゆる発作。夢破れて夢を托す。

自身の虫唾のはしる血から逃れるために運命に逆らうために立ち止まれなかった。

走って、走って、走って。
私を逃がしてくれた人のために必死に
誓った。かならず、助けると。

兄が助けに来てくれたこと。
親友がかくまってくれたこと。
こころから愛してくれた人がいたこと。
祖母を看取れたこと。
愛しいという気持ちを取り戻せたこと。
母と暮らせるようになったこと。
母をうんと幸せにできること。
恩返しができること。

私は、振り返って幸せな人生だなと思いました。


私たちは、生まれた時から不平等です。
幸せな家庭に生まれるひともいれば、自分の行動一つ一つを縛られ虐待を受けるひともいる。
ゆりかごで愛を育み眠れる子もいれば、紛争地帯でミサイルの音で目を覚まし、となりで父の頭が吹っ飛んでいたという子もいる。

感情が炙り出されるようなことがいつもおきている。

人間の存在する意義を問うてしまう日もある。

けれど、これだけは確かに言えます。
どんな運命にあろうとも、生きて欲しい。
ひとは、新しい可能性を拓き耕すことができる。未来へ想いを繋ぐこと托すことができる。

どうか、自分の味方でいてあげて。
どうか、自分にやさしく。

道は切り拓いた先にできる。










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