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Photo by
kohki_shiraishi
5月2日①
朝、
美香ちゃんが迎えに来てくれた。
ふたりで市民病院へ向かう。
血液検査、心電図、MRI
結果が出るのに1時間位待ったと思う。
美香ちゃんと会話もしてるんだろうけど
覚えていない。
診察室に呼ばれ、
友達も一緒に大丈夫ですか?と聞いて
ふたりで座った。
この日の事は、
美香ちゃんが全て記録してくれた。
私が覚えているのは、
小細胞肺癌、ステージは4b
と、さらっと言われたこと。
それから、治療の話を淡々と進められ
気持ちが追いつけていなかった。
もし、治療をしない選択をした場合
余命はどれくらいですか?と聞いた。
断言はできませんが、
1ヶ月でもおかしくない。
と言われた
1ヶ月で死ぬかもしれない…
それだけが頭に入ってきて、
息子達の事だけしか考えきれなかった。
死に対して、怖いとかは思わなかった。
多分、母を癌で亡くして
最期まで悔いなく看取れたことが
しっかり残っているからかもしれない。
ただ、残りの時間があまりにも短すぎて
親を亡くすには早すぎる
その思いをさせることを考えると
たまらなかった。