第4話 「不登校中学生の部活」
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中学3年生春、無事に進級。
義務教育だから当たり前か。
だが、それすら不安なくらいだった。
それくらい、本当に学校に行ってなかった。
回復している感覚は多少あった。
午後から登校も月1ペースで始められた。
部活にもたまに行ったし、練習試合は割と出た。
体育祭とかの行事も修学旅行も無事に行けた。
アドレナリンかな?
それでも安定はしていなかった。
2ヶ月くらい休むこともあった。
良くなっては悪くなっての繰り返し。
先が見えないと感じていた。
じわじわと焦りも増えていく。
今年で中学も卒業なのだ。
高校からは通わないと進級できない。
こんな生ぬるい日々とは違う。
自分は高校に通うのか?通えるのか?
そんな疑問も毎日のように頭にあった。
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中学3年生夏、部活が終わった。
あっさり負けて最後の夏が終わった。
高校から野球を続けられる気もしないし。
いや、本当は続けたいけど。
これで僕の野球は終わったんだな。
心のどこかでそう確信していた。
実は強豪校だった僕の野球部。
キャプテンの僕が不登校になったり、エースが故障。
最後の夏がチームで一番弱いタイミングだったかな。
みんなショックだったと思うけど
僕はあまり野球をしていなかったので
当たり前の結果かもなって思った。
こうやって大切なものが1つ1つうまくいかずに終わる。
卒業も進学も就職も僕はうまくいかないのかな。
不安というよりはそんな未来もあるなと
可能性として受け入れる体制を取り始めた。
それからは学校を休んでいる日にスタバに行ったり
少し行動の幅を増やしながらのびのびと生きた。
といっても体調は悪いし
心のどこかで悲しい気持ちは多少あった。
それでも、このゆとりがよかったのか
中学3年生秋からいい流れがきた。