中国のニュースに対するリテラシーを上げるには
皆さんは中国のニュースをどこから入手していますか?ヤフーニュースの日本語からという人もいるでしょうし、ツイッターからという人もいるでしょう。
とかく中国メディアのニュースは、その報道自体が信ぴょう性を問われるということで、日本メディアの報道、中国メディアの報道共に疑念を抱いている人はたくさんいるのではと思っています。そこで今回は「中国の情報」をテーマに、中国発の情報を「正しく」理解するためには何が必要かということについて話したいと思います。
中国語文を正しく読めるだけの中国語能力
この中国報道のリテラシーを高めるために、まず中国語能力を高めるべき、という話は、私の以前のnoteの記事でもお話をしました。
日本語の中国に関する記事は、どうしても翻訳者、編集者の政治的志向、イデオロギー、考えなどが入ってしまい、そのために記事の内容がゆがめられてしまうことになりやすい。正しい中国語の読解力があれば、そのような編集者、翻訳者の記事を飛ばして、一次資料にアクセスできます。一次資料にアクセスできれば、他人の政治的志向やイデオロギーに影響されずに中国の情報を「正しく」理解することができるでしょう。
このような理由から、私自身は「中国を語るなら、まず中国語の文章を読めるだけの読解力を身に着けてからにすべき」とさえ思っています。
一呼吸置く冷静な思考
よく言われますが、これもかなり重要だと言えます。特にツイッターなどの短文投稿メディアでは、人々の目を引くためにセンセーショナルな題名、動画がアップされやすい。そしてそのような情報に心が動かされやすい。特に中国など情報ソースが限定されている国ではなおさらです
しかし、これらの内容が「本当に」正しいのかどうかは、その投稿だけでは判別できません。だからこそ、その投稿をうのみにするのではなく、一呼吸置き、グーグル検索や他言語、他国のメディアを使って、自分で裏取りすることが非常に重要です。衝動的にならないこと。これは非常に重要であると言えるでしょう(自戒も込めて)
特にツイッターに巣食う投稿者の中には、「ツイッター内の世論をこういう風(中共に有利な状況)に誘導してやろう」と考える輩が多数存在します。そのような世論誘導に乗ってしまうと冷静な判断力が鈍ってしまうことになります。だからこそ気を付けたいものです。
ニュースソースをしっかりと見極めるだけの判断力
自分が見つけた情報のニュースソースはどこか。これも非常に重要です。
一方で大手メディアが報じるニュースには必ず、ニュースソースが明示されています。メディアが独自取材した情報には必ず取材した記者の名前が実名ではっきりと書かれています。これこそが「大手メディアの責任感」といえるでしょう。だからこそ、「大手メディアは信頼できる」とも言えるわけです。
振り返ってツイッターなどのSNSを見てみると、ニュースソースが明示されておらず、匿名で投稿されたニュースがあふれています。動画も画像もたくさん投稿されています
しかしいくら動画が投稿されていて信ぴょう性があるように見えても、その動画の撮影日時が明示されていなければ、ひょっとしたら「昨年の今頃」撮影された動画であるかもしれません。投稿された記事のニュースはひょっとしたら、昨年の記事かもしれません。「そんなバカな」と思ってしまうかもしれませんが、あらゆる可能性が考えられるのがSNSというプラットフォーム。
私自身はニュースを選ぶのも仕事の一つになっているので、SNSに上がっている動画、一見それっぽいサイトのニュースでもニュースソースがないものに関しては職業上まずは疑ってかかるようにしています。意図的にニュースソースを掲載していないものもあるからです。このようなリテラシーは中国発のニュースを見る上でやはり大切だと言えるでしょう。
バランス良い思考を持つだけの知識
いくら中国発の情報を得られたとしても、それを自分で咀嚼できるだけの基礎知識がなければ、何にも役に立ちません。
そもそも多くの日本人が中国やロシアなどの共産主義を嫌悪している理由は「よく分からない」「よく知らない」という恐怖心、先入観からであり、そんな彼らを「中国やロシアをよく知っててイデオロギー的に嫌悪する世論に誘導したい」人たちが利用している構図になっていると私は感じています。
だったら、そんな人たちに利用されないよう、自分で独自に中国やロシアに関する知識をしっかり身に着けなければなりません。
そのためには自分で、右寄りの論調、左寄りの論調を含めて、日本の新聞やニュースをよく見て勉強する必要があります。
また、自分の政治的志向に関わることなので、自分で決めるしかないことではありますが、「何がよくて」「何がわるいのか」という人としての根幹にかかわる判断力をしっかり身につけることも大事だと私は考えます。つまり、中国発の情報を精査した上で、自分の良心に照らし合わせて、良いの悪いのか。
そのような判断を下すためにはやはり、他人の情報をうのみにするのではなく、自分なりに考える習慣をつけることが大切だと私は思います。
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どうでしたでしょうか。これまで挙げてきた内容は、私自身の自戒も入っています。とにかく中国メディアを見る上で大切なのは「冷静になること」「騙されないようにすること」ではないでしょうか。
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