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中国語を習得したかったらならやっぱり留学なの?

X(旧ツイッター)の中国語学習界隈のポストをつらつらと見ているとたまに目にする言葉があります。それは「やっぱり中国留学や中国での滞在の経験がないと中国語の習得は難しい」といった意見。

これについて私自身は、中国での留学、中国での業務を通じて中国語のレベルを飛躍的に上げたという成功体験があることもあり、全否定をするつもりはありません。

そもそも中国語に限らず、外国語の上達・習得に必要なのは「リーディングとライティング」「ヒヤリングとスピーキング」に分けて、それぞれ「インプットとアウトプット」を繰り返しながら学んでいくことです。つまりこの「インプットとアウトプット」を繰り返す環境が整っているかということが鍵となります。

そのために具体的に必要になってくるのは、中国語を学べる環境に加えて、次の3点だと私は考えます。

1.中国語のネイティブと好きなだけ話すことができる環境
2.「周りネイティブだけ」という環境
3.一日中、または数日間「中国語だけ」の生活ができる環境

私自身は周りに流されやすいタイプでしたし、地方住みでしたから、日本でそのような環境を用意することはできないだろうという判断で、中国への留学を決めました。

もちろん「中国に留学しさえすれば絶対この環境を用意できる」とは限りません。現地の日本人留学生とつるんでしまえば、結局「日本にいるときと同じ、日本語のみ環境」になってしまい、「何のために留学したの?」ということになってしまいます。加えて最近ではインターネットがありますから、「一日中何も話さずに留学生活の1日を過ごしてしまった」なんてこともあります。

私はこのような事態に陥るのを避けるため、留学中は日本人の留学生との交流を一切断ち、自分からマレーシアやシンガポールの華僑・華人の人たちや、現地の中国人大学生と積極的に交流して友人となり、彼らと毎日過ごしていました。おかげで半年間で1言2言ぐらいしか日本語を話さなかったこともあります。

もちろん、留学生宿舎内での狭い日本人コミュニティでこのようなことをやれば、「なんだコイツ?」と白い目を向けられるのは必至です。ですが「中国語を習得したい」という一心で、心を鬼にして「中国語のみ」の環境整備に努めました。

そのような経験があって、私は今でも1日中中国語しかしゃべらないような生活をしても、苦にはなっていません。

◇◇

ここまで話すと「やっぱり留学が一番じゃん」となるのですが、実際には中国での留学経験がない、または数週間ぐらいの短期滞在でもちゃんと中日の翻訳者として私の会社で一緒に働いている人がいたりします。

このことからも、「中国留学や中国での滞在の経験がないと絶対ダメ」というわけではなく、日本でも上記3つの環境は努力次第で用意できると私は思っています。

一番手っ取り早いのは、自分から日本での中国人コミュニティに飛び込むことでしょうか。ここ最近では都市部であっても、田舎であっても中国人コミュニティを探すのはそれほど難しくはなくなっています。

もちろん、道端にいる中国人を捕まえて「友達になりませんか」と声を掛けるのは難しいでしょうから、まずは自分のまわりの交友関係で中国人との接点を見つけ、中国人と友人になる。そこから交友関係を広げていくのがベストということになるでしょうか。

もちろん中国人コミュニティに飛び込むのは並大抵の勇気と努力では無理です。自分自身覚悟を決めてやる必要があります。

留学するにせよ日本で学びを継続するにせよ、どちらにせよ「自分自身がしっかりした考えを持って」「中国語を習得する環境を整備する」ことをしなければ、中途半端で終わる可能性が高いと言えます。

とことん中国語を極めるなら、腹をくくって自分からやってみる。その心が大切なのではないでしょうか。



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