雨が降り出して
からからの心に しとしと
沁みこんでいく
道端の草木も 色を増し
息を吹き返すよ
いつの間にか 下を向いて歩き
いつの間にか ここまで来てしまった
顔を上げた先には
見覚えのない分かれ道
記憶の中にも また雨
行きたくない
行くことを望んでいないのに
大きな流れは力強く
私の意思など 逆らうことができない
あちこちにあふれている
小さな幸せに私は気づけるのか
誰に教えを問うのか
なんてきれいなんだろう
雨上がりの夕空は
金色に光って 眩しく
幸せの色があるとしたら こんな色なんだろう