SOUPがおすすめする、環境に優しいバイオプラスチックのこと
地球温暖化や海洋プラスチック問題など環境への意識が高まるとともに、最近、身近にある様々なものが様子を変えています。スーパーやコンビニの袋が有料になり、「環境に配慮したバイオマスプラスチック」と印刷されています。大手通販の宅配包装も簡略になり、ビニール包装が消えて紙袋になったり、ファストフード店でも使い捨ての紙ストローや木製スプーン・フォークが配布されています。
このような流れを受けて、SOUPが個包装に使用しているOPP袋も徐々に見直しています。ノベルティの制作は、配布効率を考えると、どうしてもプラ包装する場合が多いのですが、日本では、まだまだバイオプラスチックは高価で予算外、という状況です。またオリジナルサイズの製造単位も最小ロット5万〜10万部で、まとまった費用がかかります。
そんななか、アメリカのパートナー、Bloomin社では早くから環境に配慮したバイオプラスチックを個包装に導入していました。日本国内で同じタイプが見つからないため、Bloominと同じバイオプラスチックの包装材を使いはじめることにしたのです。
では、ご存じの方も多いと思いますが、今回は環境に優しいプラスチックについてのお話です。
バイオプラスチックの種類
従来のプラスチックは石油由来で環境に負荷がかかっていましたが、バイオプラスチックはまったく異なる性質を持っています。
バイオプラスチックには「バイオマスプラスチック」と「生分解性プラスチック」の2種類があります。SOUPではその両方の性質を持つ、バイオマスかつ生分解性のタイプ、PLAを使用します。
●バイオマスプラスチック/トウモロコシやサトウキビ、トウゴマなど生物由来の資源が原料。生分解するものとそうでないものがある。
●生分解性(せいぶんかいせい)プラスチック/微生物により、水と二酸化炭素に分解されて自然に還る。生物由来のものと石油系のものがある。
◎ポリ乳酸のバイオプラスチック(PLAなど)/上記両方の要素を持ち、生物由来原料かつ生分解する
バイオマスプラスチックは生物由来だが分解されないものもある
バイオマスプラスチックは生物由来のプラスチック。ちなみにバイオマスとは、動植物などから生まれた資源の総称です。バイオマスを燃焼させると二酸化炭素を放出しますが、それはバイオマス燃料が成長過程で大気中から吸収したものであるため、新たに二酸化炭素を増加させてはいません。プラスマイナスゼロに近いという換算なので、二酸化炭素の増減に影響を与えない性質を持つとされています。
これがカーボンニュートラルです。
生分解性(せいぶんかいせい)プラスチックは二酸化炭素と水に分解される
一定の条件がそろうと、微生物などによって最終的に二酸化炭素と水に分解され、ゴミにならないプラスチックです。生物由来の原料が使われることが多いですが、石油が原料になることもあります。海洋プラスチックごみの問題解決に期待されています。
バイオマスと生分解性、両方の性質をあわせもつPLA
ポリ乳酸(PLA)のバイオプラスチックは、サトウキビから取り出されたでんぷんや糖を使っています。
ポリ乳酸のバイオプラスチックと石油系ポリエチレンを比較すると、ポリエチレンの方が焼却時の熱量や二酸化炭素の発生量が2倍ほど多いとされています。こういった理由で生分解性のプラスチックは廃棄物処理の合理化が期待され、たとえ海に流れ込んでしまっても分解するので海洋プラスチックとして海に残る不安はありません。
日本でも2019年に開催された「G20 大阪サミット」を経て、今までのプラスチック製品からバイオプラスチックなどの再生可能な製品への積極的な置き換えが呼びかけられています。バイオマス原料は海外からの輸入に頼っていますが、事実、輸入関税は2019年より暫定的に無税とされてきました。PLAは残念ながら無税ではありません。
SOUPとしてできること
SOUPでは2023年3月より、PLAのプラスチック包装材を導入しました。実はバイオプラスチックはここ30年ほど研究されていますが、まだまだ課題があります。一般的なプラスチック製品と比べると値段が高く、分解することを前提としてつくっているので、耐久性や機能性が弱いというデメリットもあります。PLAは透明度は高いですが、耐熱性、耐衝撃性は低いとされています。
しかしながら、長期保管の必要がなく、すぐに配布(販売)し、使用済みとなるものであれば、積極的に取り入れていきたいと思っています。
地球のための選択肢として、ぜひご利用ください
現在、サイズは1種類(83 x 105 mm)のみですが、サイズ展開は増やす予定です。バイオプラといえど、透明度は群を抜いています。型抜きシェイプや名刺・ショップカードサイズからミニギフトパックのサイズまで封入できます。通販商品の小分け用袋としても使います。
本サイトの商品カタログページに「バイオプラ包装対応」と記載されている商品に対応しています。ポリプロピレンのOPP袋よりも高価ですが、いま未来の地球のためにできることのひとつとして、ぜひご選択ください。
SOUPで扱っているバイオプラスチックPLA:
原料:PLA (とうもろこしポリ乳酸)
ASTM 6400およびEN 13432 (生分解性プラスチック規格)
DIN Certco
FDA (Food and Drug Administration) アメリカ食品医薬品局 認証
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?