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なぜトライブなのか?

なぜSEEDERはトライブの価値観をベースとしたイノベーションを推し進めるのか。今回はこれについてご説明いたします。

生活者の進化を促し続ける

SEEDERのミッション

SEEDERが重視しているミッションは、この「生活者の進化を促し続ける」です。政治的な思想でいうとややもすればリベラルとか新自由主義にも繋がってきてしまう考えではありますが、なるべく人を規制したりとかで社会を規制するのではなくて、自由に人々が競争して交流をすると社会は進化するんだという進歩的な考えをベースにしてビジネスをしていこうと考えています。

進化を促すことが大事で、放っておいても進化しない。我々がいろんなクライアント企業さまを通じて事業や商品の開発支援を通じて提案していくことが生活者の進化に繋がるんだというのが根本的にあります。

トライブというものがなぜ必要なのか

生活者の進化を促す一つの大きな、かつ独自の材料としてSEEDERが提唱しているトライブというものがありますが、この資料は実はもう10年前に作ったものです。当時SEEDATA宮下と小尻が当時のインターン生向けに一緒に作った資料です。これが全ての元をうまく言い表しています。

このトライブというものがなぜ必要だったのか、生活者の進化を促していくためになんで必要だったのか。極めて重要な話で生活者感とか社会から人や地球とか社会ってのはどう見るのかということがここに書いてあります。

生活者は制約を受けている

SEEDERファウンダーの宮井いわく、20年くらい前から界隈で言われていたことがあります。それは「平均的な生活者というものを見ていても『なんか違う』感覚、画期的なアイデアの源泉にはどうしてもしづらい」という話です。80%の生活者はこう考えていますとかは革新的な考えが出ないと思ったということです。なぜその辺の人に聞いても”なんかパッとしない”んだろうと考えてた時に、辿り着いたすごく重要なあの1つの見立てが、生活者は制約を受けているということでした。

フィルターバブルとか色々な言葉がありますが、ものや情報を手に入れるために昔に比べて「便利」な生活ができるようになった現在では、また今後の理想を描いたとしても例えば調べものの検索エンジンとしてGoogleを使わざるを得ないし、生の情報のソースとしてTikTokを見ざる得ないという意味ですごく整備されているという状況があります。デマンドというのは自分のニーズを満たす場所なので、TikTok使わなきゃいけない・Google使わなきゃいけないのは生活者は不満ではないが、制約をうけている。嫌々使ってるわけじゃないが、ある種使わされてる側面があるから人々は潜在的にかつほぼ全面的に制約を受けているんだというのがすごく重要な見立てとしてあります。

制約を受けると何が起こるか。大手の事業者が提供するサービスは長い時間そう変わるものではなく、普通の人は週5日働くのが普通で、また家族など、専門的には自分の考えや準拠する集団がいるとだんだんその外部環境が支配的になって思考や行動が固まってきます。そういった実は環境に適応している現在の状況が常識になるから、そうした適応している生活者に「何か新しいことがありますか」とか「困りごとありますか」とかを聞いても、本当にマイナス面があれば言ってくるけど、目新しい情報は出てこなくなる。その支配的な価値観の中で制約を受けているのが現状であると考えています。

制約の外に飛び出る人が”トライブ”

ただ人や生物というのは一方で、原理的に進化する存在です。例えば害虫でも進化してこれまでに効いた駆除剤が効かなくなるということもあるわけですから、生物は原理的には進化するし、人間はこれまでも長い時間かけて進化してきたと考えるべきです。本来的に生物は皆進化するというベクトルを持ってるんですが、人はこの図にあるように購買チャネル・情報接触メディア・人間関係・時間の使い方などに無意識に押さえつけられています。

生活者はさまざまな外部環境から潜在的に制約を受けている

ただ、たまに進化するベクトルが強くてこの支配的な価値感を出ちゃう人がいます。そういう一見特異な行動をしている人たちが、一般生活者の写し鏡となってこれからの世の中とかこれからのライフスタイルを作っていくのではないか?という社会に対する大きな見立てがあります。

“トライブ”とは?

生活者をよくよく調べると、この支配的な価値観の外に出る力を持っているが外からの圧力の方が強くてこの収まっちゃっている、だけど出てくる人(ついてくるという意味ではなく)がいることが見えてきました。そのため本来的にはこの支配的な価値観の圧力を減らしてあげれば、社会をより進化させる提案が出てくるということがいえます。だから支配的な価値観の外側に出ている人たちを見ることが、進化の将来を見せることにつながるということになります。

トライブは自然と既存の価値観の外に出ていく

そのような既存の価値観の外に出る進化の源泉になる、支配的な価値観に満足できない部分があります。それがトライブの持っている力。これが、SEEDERのいう”義憤”です。「もっとこうなったらいいのに」という想いが支配的な価値観の外に漏れ出る、ということになります。

"義憤発想"でプロダクト開発ができる

制約の外に出ていくことの意味を翻訳

一般の人より人一倍強くなるトライブの持っている力で、他の人からみたら従来の価値観の外にある行動をしているから、一般の生活者から見たら変な行動してるように見えるいうのがトライブです。しかし今までの考えからみたら人間本来の進化する力が既存の価値観の外側に出ちゃっているということになります。この満足できないという気持ちの背景にあることを聞いてくと、トライブ本人も気づいていない意味があります。この意味の部分を言語化してあげると一般の生活者が潜在的に感じていて納得感がある部分があり、その意味をサービスに仕立てると、生活者は新たな意味を見出してより満足できる生活:ライフスタイルを手に入れて進化をしていくことができると我々は考えています。

この考えがSEEDERとしてはとても重要ですが、もう一つあるのはトライブは現状の生活に満足できなくてまあ特異な行動をしているんですが特異な行動はエネルギーを持っている人にしかできない一方で、その行動が持ってる意味というのはトライブみたいな人は理解してやっているわけではないということです。そのため我々が翻訳家:インタープリターとして翻訳して、その人のやってる特異な行動はきっとこういう生活の場の価値へ意味があるんだろうと意味を言語化し、それを製品やサービスに落としこむことで翻訳された状態をつくり出す。こうすると特異な人しかできない行動から、みんなが受け入れられるものに変わっていきます。この一連の流れを表現したのが「未来は常に作り出すもの」という考え方になっていて、ファウンダーの宮井が創業の時から提唱している考え方になります。

GoProの例

GoProというアクションカメラがあります。開発当初はサーファーが自分のプレイを撮影して仲間うちでシェアするということで使われていました。その人たちは激しい状態や難しい角度で撮影を行う環境にいたわけですが、一般生活者にとっては変なアングルや手ぶれが激しい状態で動画や写真を撮るとかはおかしな行動だよねと特異な行動に映るわけです。しかしサーファーの人たちは、そういう環境にいたから撮影はぶれない環境でするものという支配的な価値観の外側に出てきちゃったということになります。ただ当事者であるサーファーはその象徴的な行動が社会にもたらす意味はわからないから、翻訳する人が必要で「人ではできないアングルから取りたい」とか「荷物の邪魔をしない」とか「小型の高性能カメラが欲しい」といった意味に翻訳してあげればいろんな人が使えるようになるプロダクトがでくる。これがSEEDERでいうプランニングであると考えます。

難しい角度から撮影を行うだけだとニッチなもので終わってしまうんだけど、それをきちっと翻訳してあげて「だったらこういう人たちに使えるよね」という風に広げてあげてインサイトから商品コンセプト作成の試行錯誤を繰り返す。この翻訳の手伝いを我々SEEDERがしているというような立ち位置になります。

“インサイト”という点でいうと、例えば先の例ではサーファーの人が言ってない既存の価値観の枠の外側に行かせる仮説というのは一般ユーザーに受ける商品コンセプトに落とし込む時の翻訳でないとならないと考えています。

つまり既存の考え方にまさにメスを入れる話になっていくこと、トライブと一般ユーザーの間に立つわけですからSEEDERのプランナーはクライアントに必ず当たり前じゃないことを言うことになります。SEEDERのプランナーは必ず議論を生む。破壊的仮説を提供する。賛否両論をものを出すということが大事で、定性的なデータベース:トライブレポートの中にはこういった破壊的仮説に類するものが入っていくことになります。

既存の価値観に対しての破壊的な仮説で議論をうみます

これらがSEEDERでいうトライブの考え方・社会・生活者・商品を作る・サービスを考えるということを考える時の根本的なものの見方であり、会社の理念・会社的の価値観です。

プランナーにとっての楽園を作りたい

会社としての存在意義はファウンダーの宮井は、プランナーにとっての楽園を作りたいという意義で博報堂社内で起業したということでした。

企画業務というのは、ともすると儲からない・使えない・データだけ見てても何もできないとよく言われることが多くあります。しかしそれは実行できないレベルの低い企画であって80%の実効性の低い企画を混ぜ込んだ上での平均値を見るとそうなるので、ごちゃ混ぜにはしたくない。評価されるべき20%の優秀なプランナーの地位が上がらない。ダメな企画・ダメなデータはともかく、世の中を変えていけるプランナー尊敬されて快適に働けるべきだと思っていて、ファウンダーの宮井はそうした人たちにとっての楽園を作りたいと思っていています。トップ20%に入るプランニングの品質管理が楽しく楽にできるところというのをプランナーにとっての楽園という風に定義してそういうものをちょっと作りたいグローバルでトップレベルの品質というのはどういうものか分かった上で、サポートするツールとか仲間とともに尊敬されるプランナーになっていくという世界を働く社員側としては想像しています。このプランナーはいわゆるストラテジープランナーだけではなくプランニング広義の話で、当然SEEDERのコアバリューであるトライブデータ・トラブルレポートを作るプランナーもそうだしし、今開発しているFutre Storeもそうだしその実装としてクライアントを支援するパートナーも全部一体となって、プランナーという人材市場価値の向上ということを一つ掲げています。

新しい情報に触れるとQOLが高まる

また、SEEDERのような先進的な情報を社内でシェアしたり、新しい価値観を定性的に深掘り・分析するのが日常の情報感度が高い組織にいると新しい情報とかを他の組織にいた時より俄然触れる機会が多くなるのですが、新しいこと知れたりとか今後こうなるんだということを常に知っていること自体が、実は社員の潜在的なクオリティーオブライフを高めているという事実があります。こういう仕事をして高いプランニング力を持ってる集団にいると新しいこととか便利なサービス・面白い考えに触れて非常に人生が本来楽しくなるはずなんです。これがいわゆるやりがいにもつながるので、そういう意味でプランニング力が高い集団としてクオリティオブライフの向上を実現したいというのがあります。

こういう風な文化を組織として持っていて、当然時代に追いついていって生き残るという意味もありますが、やっぱり人間が自分の力だけで:徒手空拳だけで考えててももうそこには至らない。2023年に爆発的に流行したAIの力も加えて、プランナーのコンサルティング力・アナリストが日夜貯めていっている定性的なデータの力・クライアントを巻き込んだワークショップだったりを全部一体にしていかないとグローバルで考えた時のトップ20%に入るプランニングにはたどり着かないし、そのレベルの組織で保っておかないとクオリティオブライフの向上もまあ理想的なものにはならないだろうなと考えているので、巷で言われていて我々も追いかけている新しい情報は我々も実践・実装していっています。

ビジネスをやる上での目標は上場であるべき

プランナーにとっての楽園として、小規模な楽園でもいいんじゃないのかという意見ももちろんあると思いますが、SEEDERは2030年夏に上場を予定しています。

まず1つはビジネスをしていたら何かを目指す目標ってのがあるべきものだと考えていて、上場というのはオリンピックでいう金メダルや、格闘技大会でいうチャンピオンベルトに相当するものだと考えています。毎年何となく利益を上げていこうみたいな話だけだとして弱い。前向きに仕事し続けていくことは相当難しいと考えます。

もう1つあるのは、やっぱり今地球の境界が色々な意味で曖昧になってきて、ほぼ”1個の地球”になってきているんでグローバルレベルで考えなくてはいけないと思っています。そういう意味でいうとやはり単体での資金力だとやっぱりそれは実現できなく、大きく資金調達をしないと難しい。例えば1行の銀行とかからだと株主が偏るので、進化を促し続けたい我々の行動が制限される可能性がある。そういう点では株式市場のいろんな人からちょっとずつお金を集められるので株主の声が最大公約数的になるわけですから、あるべき社会的正義に則ったものになりやすいと考えています。

SEEDERの社名の由来

SEEDERの社名は、著名なコピーライターである岩永 嘉弘さんに書いて頂きました。岩永さんは「Bunkamura」や「セルリアンタワー」「渋谷マークシティ」などの複合施設の名称やBMWのスローガン「駆けぬける歓び」をつくった人でもあります。

https://www.tcc.gr.jp/copitan/id/12031969/

データを駆使したアイデアを育ててコンサルティング&サポートしてまあ事業や新規事業を完遂させるとかね当社は文字通りの相棒であるとそしてそれを遂行するのは人の知恵である

岩永さんから授かったSEEDERの意味
過去10年分のヒット商品を分析してうまれたFuture Store

SEEDERでは従来の伴走型コンサルティングなどに加えてFutureStoreも作っていますが、背後には人の知や人の力がある、という意味になっています。我々が相棒としてがまさに種をまくという位置付けにふさわしいだろうってということが岩永さんの我々の組織に対する見立てでした。

SEEDERのミッションと"種を蒔く人"

会社のネーミングをお願いした時に岩永さんが最初に持ってきた絵がこれでした。あのジャン・フランソワ・ミレーの種をまく人という絵を持ってきて我々のやっていること:定性的なデータベースの構築だったり。作ってるプランニングだったりというのはまさに肥沃な大地に種をまく行為で、種を蒔いて終わりじゃなくて、それを一緒にしっかり育てていく・見届けるところまでJINCHIというプロジェクトサービスを通じてやっていくという会社という岩永さんの見立てです。前身のSEEDATAからSEEDERへ変わっていく中でいただいたネーミングでした。

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マーケティング責任者
吉冨

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