21歳から始める推しコンテンツの話[ゲーム編] FINAL FANTASY VII Remake 後篇
ちなみにこの記事のヘッダーはスクリーンショットだ。4Kの。
リアルが忙しくて少し記事を先延ばしにしてしまった。まだまだ色々書きたいことがあるので頑張っていきたい。
音声とフェイスモーション
さて、前回はグラフィックのことを賞賛させていただいたが、私が一番感動したことを書いていこうと思う。
それは、ゲーム内のNPCの立ち位置とセリフだ。
ゲームではNPCは多々存在する。特にRPG系はNPCの存在は必須だ。そもそも最初期の大ヒット作である「ドラゴンクエスト」や「ファイナルファンタジー」などの時代設定は比較的中世が多い。現実の中世や神話などを絡めたものなので、もちろん街や国が存在する。つまるところNPCがいなかった場合とてもおかしなゲームになり感情移入がし難くなる。また、当時は仕方なかった事ではあるのだが、同じセリフしか喋らないという事も徐々に違和感を感じるようになるプレーヤーも出てくるだろう。(それをコメディにしたドラマも存在する。)
最近のゲームでは「ドキドキ文芸部」など、海外のインディーズゲームではそのNPCのメタを逆手に取ったユニークなゲームを作っている。一般のRPGなどのゲームではあまり気にしない所だかこそテーマにすると面白い。
少し解説すると、先ほど挙げたドキドキ文芸部はゲームのメタをたくさん使っており、その中でもセリフの量が大量にある。まるでNPCが生きている錯覚に陥ったような感じにもなる。
何が言いたいかというと、NPCが喋るという行為はゲームに感情移入するのに大事な要素だ。だからこそ細部までこだわったゲームは賞賛に値すると思う。
それをFF7Rではしっかりと抑えているのだ。
FF7RでNPCはコンタクトすると喋るタイプのキーキャラクターと通りすがるだけで喋り始めるキャラクターがいる。私が注目しているのはキーキャラクターではなく、通りすがりに喋り出すNPCの部分だ。
レトロなRPGで村人に向けてAボタンを押して「今日はいい天気だなー。」というセリフが吹き出しに出る。それをFF7Rでは操作キャラクターがNPCの前を通り過ぎるだけで喋り出すようにプログラミングされている。
たかがNPC、されどNPC。素晴らしいこだわり方だと思う。
物語が進行するたびにNPCのセリフの内容がしっかりと変わっていくし、それも様々な場所で、だ。
音声のデータだけでどれほどの量があるのだろうか....。
そりゃディスク二枚組になりますわ...。
ちなみに、BGMも綺麗につながるように細かい調整とプログラミングによる切り替え機能を使用しており、違和感を感じさせない仕様となっている。
お次はフェイスモーションについて語らせていただこう。
ゲーム開発のカンファレンスであるGDCで、スクウェア・エニックスがプレゼンテーションをしていた。その時に興味深い技術を使用して、フェイスモーションを作っていたのである。
それはゲームエンジンであるUnreal Engineのリップシンクを採用しており、表情も同じくUEの技術を使用していたということだ。
リップシンクの仕方には様々な方法がある。
・まず一番単純でわかりやすいが、費用がかさばるのがモーションキャプチャーだ。2000年代当初からゲームに採用されていただろう技術であり、KONAMIのサイレントヒルやNAUGHTY DOGから発売されたThe Last Of Us、最新の作品ではKOJIMA PRODUCTIONのDeath Strandingなどでこの手法が採用されている。
・そしてFF7Rで使用されている方法がUnreal Engineの機能の一つとしてついているプラグインのリップシンクだ。
最近のゲームエンジンによく導入されており、演者の口を真似するのではなく、エンジン側で音声を解析してキャラクターのリップモーションを演出すると言った技術である。
この技術の最大の利点としては、言語に関わらずキャラクターのリップモーションが同期できるため、例え演者が英語で喋ったとしてもローカライズとして日本語で喋ったとしても違和感がなく感情移入ができる。
この機能は本当に素晴らしいと私は思っている。洋ゲーが好きだからという理由ももちろんあるのだが、世界中のプレーヤーが皆同時に没入感が深まるといった面が大きい。
よく使われている手法はこんな感じだと思う。あくまで私はゲームの素人なので違ったら許してほしい。
ゲームへの没入感を与えるアプローチは様々な方法があり、その技術は日進月歩で進化している。リップシンクもその一つであり、気にする、気にしないプレーヤーは半々くらいだと思う。映画などの映像作品が好きでストーリーを重視しているプレーヤーは私も含めて気になる所だ。逆に、システムや攻略を意識してプレイしている方にとってはあんまり興味が無いところだと思う。
実際、私が大ファンのGOD EATERシリーズではモーションに関してはムービーシーンはあまり...。といった感じだがそれも、ハンティングゲームだから仕方ないと捉えている。それでもCAPCOMのモンスターハンターシリーズの現時点での最新作、モンスターハンターワールドでは表情などうまく作られている。やはりどのジャンルでも少しずつではあるが、重要視されているのであろう。
技術は進歩していく。私はそれが楽しみだ。
ゲームのシステム
さて、最後にゲームのシステムの話をしよう。
このゲームのジャンルはRPGだ。しかし、アクションゲームだと捉える人もいる。これはゲームのバトルシステムが半分半分の要素を取り入れているからであり、FFシリーズではよくある「アクションRPG」というジャンルだと思っている。私が初めてFFのアクションRPGを体験したのは「ファイナルファンタジー零式」だ。おそらく、アクション要素を取り入れたFFは始まったと思うのだが、このバトルシステムはFF15などにも取り入れられている。
FF15もアクションRPGだった。特定のボタンを押すとスローモーションになり、次の行動を考えれる時間を与えてくれる。この仕様が今作にも盛り込まれており、快適なバトルを提供してくれる。
それ以外にもキャラクターのモーションにこだわっており、階段のモーションや顔の振り向き具合、バトルシーンにおけるキャラクターコントロールなどもUnreal Engineの拡張機能を余すことなく使用しており、ところどころで細かく調整が入ってる。もう本当にすごい。
最後に
今作は完結したはずのFF7シリーズを根本からひっくり返すようなアプローチをとっており、ファンの中でも肯定派と否定派に分かれている。
ここで一つ申し上げたいのは、「よくできた面白いゲーム」ということだ。
確かに分作で何本もこれから出していくシリーズになるだろう。
なんたって、まだミッドガルから脱出しただけであり、本編のオープニングと言っても過言では無いからだ。
だからこそ、だからこそ私は楽しみであり、早くプレイしたい。
そして願わくば、FF7ACのリメイク、FF7CC、FF7DCのリメイクも来てほしい...。BCはまあ...って感じ。
ただ、新規層やDISSIDIAシリーズや大乱闘スマッシュブラザーズから入った人でもプレイできるよう配慮されている設計なので興味があったらぜひ。
スクエニさん...。ぜひACのリメイクを...お願いいたします...。
あと、私が死ぬ前までに完結させてください...。