サンタマリア・ダルマール教会の周辺では
ー バルセロナ きらきら太陽の真下のカフェで ー
◇このエッセイは二十年ほど前のバルセロナのお話しです◇
ピカソ美術館の前は
毎日のように
観光客の長い行列ができている。
その人々を横目にしながら
歩いて行くと
サンタマリア・ダルマール教会があり、
そこを中心に半径約200メートルの範囲には
「カワイイ」であるとか
「おもしろい」、
「ステキ」というモノに
出会える場所がたくさんある。
アーティストたちが作っている洋服や雑貨、
そしてギャラリーには
普通では考えつかないような
興味深い作品がたくさん集まっている。
そういったものは
ほとんどバルセロナでしか買えない
オリジナルなものばかりだ。
よく「バルセロナは実験的なことをする」と
言われているが、その通りだと思う。
街の中のオブジェを見てもそう感じるし、
時には、お店に売られているものを見て
驚いてしまうこともある。
アイディアが途方もなく幅広く
これはダメ、あれはダメということがあまりない。
アイディアに仕切りがないから
発想の限りなさを
バルセロナにいると感じずにはいられなくなるのだ。
そう、宇宙のような。
日本でも有名になった
バルセロナ郊外にあるレストラン
『エルブジ』の
食の考え方もまた興味深い。
目で見た時に思った視覚的情報とは
違うものが味覚に与えられ、
そのギャップの面白さを楽しむというのも
一つの実験として『バルセロナ的』と
言われるものだろう。
例えばだが、
皿の上に乗っているのが
イチゴだと思って食べたら
イチゴの形をしたマグロだったとか。
脳では、甘くて酸っぱい
イチゴを食べるぞ〜とその気になっているのに
味覚で感じたのはマグロの味って
脳がびっくりするよね。
この辺りを散歩をしながら
ゆっくりとウインドウ・ショッピングをするだけで
私の脳はホップ・ステップ・ジャンプする。
そんな気分になってしまうのだ。
ここからは二十数年前からヒューッと時間をもどし、現在のことをかきます。
ピカソ美術館の辺りでは
ネットでの予約システムが通常化しているせいか
20数年前とは違い
最近では行列を見たことがない。
そうそう、ピカソといえば
今年は没後50周年ということで
バルセロナの美術館では
10月20日から来年2月25日まで
『ミローピカソ展』が開催される。
なぜミロも?と疑問だけれど
なんと、ミロは今年没後40周年なのだ。
しかも、ミロ美術館でも『ミローピカソ展』が同時期開催なのだ。
2つの美術館で同じタイトルの展示会をするって
これも実験的?なのでしょうか。
もちろん、同じ絵が2枚存在することはないので
ミロ美術館とピカソ美術館では
それぞれ違う絵が展示されるということなので
ダブルでミロとピカソの
たくさんの絵が鑑賞できるということなのだ。
最後のところに両方の美術館ホームページを
添付しておくので、
クリックして見てね。
この企画、嬉しすぎる。
今から楽しみだ。
それでは、良い週末を!
ボン・カップダ・セマナ!
バルセロナのガイドブック
『心おどるバルセロナへ』イカロス出版から発売中。
このガイドブックでも
ピカソ美術館やミロ美術館を
紹介しています。
ぜひ、手に取ってみてほしいです。
それでは今日はこの辺で。
ピカソ美術館のホームページ