「フェアな環境」の話
second placeの佐藤です。
どうぞよろしくお願いします。
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先日とある有名な高速道路のサービスエリアに立ち寄る機会がありました。
大きなフードコートの脇を歩いていると、大袈裟ではなく食事をしている人の8割が外国人の方。みなさんラーメンやかつ丼など、いわゆる日本の料理を楽しんでいる様子を見ながら、以前イタリアを訪問したときのことを思い出しました。
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コロナ禍よりずっと以前の話となりますが、現地ではせっかくの機会だからと、どちらかというと観光客向けではなく、現地の方が通われているようなレストランで食事をすることになりました。食事の時間帯からは少し外れたタイミングで、割と空いている状況の中でピザやパスタをいただくことができたのですが、隣のテーブルに座っていた現地のおふたり(おそらくご夫婦)の様子が印象的でした。
おふたりもそれぞれピザとパスタを注文、とても楽しそうに会話をしながら食べていたのですが、一向にシェアをする様子がなく、ピザについてはナイフとフォークでとても上手に食べていました。結局おそらく一口もシェアをすることなく、店を後にしました。
恥ずかしながら「会話が盛り上がり過ぎてシェアするのを忘れちゃったのかな…」などと思いながらも、帰国後に調べてみると、イタリアではピザをあまりシェアしないこと、ナイフとフォークで食べることが割と一般的であることを知りました。
あのレストランでしっかりシェアしながら食事をしていた私たちに向けられる、おそらく休憩中で食事に来ていた警察官の方の怪訝そうな顔の理由がわかったような気がしました…。
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社会人として外国人の方々と仕事をさせていただく機会をいただいている中で、もはや言い古されてしまった感はありますが、生まれ育った環境によって物事の考え方や、もっと言うと人生観のようなものは非常に異なるな、と日々痛感しています(小さなことで言うと例えば「爪を切る」行為に対する考え方など…)。
多種多様なバックグラウンドを持つ外国人の方々と、とにかく「フェアな環境」をどのように作り出すことができるのか、深く考え続ける日々です。
それぞれの価値観をできる限り尊重しながらも、尊重しすぎることなく統制していかなければならないところもあり、この矛盾したふたつを織り交ぜながら、完成することはおそらくないだろうなと感じながら更新をし続けている、そんな感覚です。
この日本での外国人の方々との貴重なご縁を大切にしながら、よりよいケミストリーを起こせるように歩を進めていきたいと考えています。
second place 佐藤
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