アメリカ合衆国大統領選に見るDixie Land(ディキシーランド)の復活?
おはようございます。
#KENMAYA です。
年末年始関係なく、毎日note更新しますよ~。
最近カントリー・ミュージックにハマってるという記事を書いたのですが、
南北戦争(1861~1865年)時の曲が非常に多いのです。
南北戦争当時はライフリング技術の向上によって、
隊列を組んだ「戦列歩兵」がマーチングし、近~中距離まで敵兵に近寄り、
下士官の命令で集弾率の悪いマスケット銃を一斉射撃する「面」での攻撃から、遮蔽物に身体を隠した小隊ごとに、合図を待たずに連続で発砲する、「浸透戦術」へと戦争の様式が変化しつつある時代でもありました。
南軍には高名な将官が多く、兵士の士気も高かったことから、
戦列歩兵による戦闘を好んでいたようですが、
(≒ 圧倒的に南軍の士気高揚の曲が多い。)
北軍は中央集権的な工業化を進め、鉄道やライフル銃の改良を優先し、
近代的な戦術を生み出していきました。
結果として、南軍は多くの戦死者を出すことになるのですが、
彼らが守ろうとしていたのは、自分たちの綿花農園であり、
生活基盤(奴隷も含め)そのものでした。
上図は南北戦争時の支配地域です。青が北軍陣営、赤が南軍陣営です。
南軍の当時の曲にはよく「Dixie」(ディキシー)という言葉が出てきます。
歌詞などの意味から自分たちの土地を「Dixie Land」と呼んでいたようですが、実は語源は定かではありません。(ルイジアナ州市民銀行発行の10$紙幣の裏に書かれていたフランス語で10を意味する"Dix"が語源とする説や、南部の北限を意味するメイソン=ディクソン線が語源とする説など。)
「Dixie」で調べると、上図のように赤く塗られた州が「Dixie」と呼ばれていた州(サウスカロライナ州、ミシシッピ州、フロリダ州、アラバマ州、ジョージア州、ルイジアナ州、テキサス州、バージニア州、アーカンソー州、テネシー州、ノースカロライナ州など)であり、まさに南軍の支配地域と合致します。
さて、時は進み、2008年大統領選。
オバマ(民主党) 青 vs マケイン(共和党) 赤
アメリカ合衆国史上初の黒人大統領の誕生でした。
さらに時は進み、2016年。
ヒラリー(民主党) 青 vs トランプ(共和党) 赤
完全なイロモノ候補だったトランプ氏がまさかの当選。
矢継ぎ早に四方に喧嘩を売りまくるスタイルは忘れられません。
そして2020年。
バイデン(民主党) 青 vs トランプ(共和党) 赤
まさかの大接戦。
ある意味、共和党自体の地盤が未だに「Dixie Land」なのがお分かりになると思います。(今回はジョージア州とアラバマ州が離反していますが…)
現在、アメリカの有権者への意識調査では30%ぐらいの人がThe Civil WarⅡ(第二次南北戦争)を危惧しているそうです。
またマスコミの世論調査においても「正直に話さない」隠れ共和党支持者が多かったことで、マスコミが当初予想していたよりもかなりの僅差だったり、民主党優勢と発表していた州でも蓋を空けてみたら余裕で共和党の勝利だったり、とマスコミの信頼性に疑問を抱かざるを得ない醜態を晒しました。
さすがにこの御時世にアメリカで内戦勃発なんて事態にはならないと思いますが、「アメリカ合衆国」と言うだけあって、一枚岩なんかじゃないのを思い知らされます。
来年にはバイデン大統領がスタートラインを切ることになっていますが、
かつての米ソ冷戦を彷彿とさせる対中関係、国内のウイルスパニック、
景気対策、対応しなければならない課題が山積しています。
同盟国である日本も新しいアメリカにどう対応するべきか、
真剣に考えなければならないフェーズに入ってきています。
ここまで読んで頂き、ありがとうございました。
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