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こんにちは。

#KENMAYA です。

本日は現在も続く、ミャンマーでの軍事クーデターを元に、
クーデターとは何か、について考えていきたいと思います。


ミャンマーでは2021年2月1日に軍事クーデターが発生し、
アウンサン・スー・チー国家最高顧問をはじめ、その他民主派議員関係者等が拘束され、現時点で政府組織の全てをミャンマー国軍が掌握しています。これに対し、ミャンマー国民は、軍への反発・民主化を訴えデモが起きています。
ミャンマー国内では日を追うごとにデモは大規模化し、デモの参加者38名が死傷するなど、デモへの弾圧も過激化してきています。


そもそも「クーデター」とは何でしょう。

クーデターとは一般に暴力的な手段の行使によって引き起こされる「政変」のことを指し、市民による反乱、暴動とは区別されています。
基本的にクーデターは支配階級内部での権力闘争の中で、既存の支配勢力の一部が非合法的な武力行使によって政権を奪うことであり、
行為主体である軍事組織により、臨時政府の樹立と直接的な統治が意図された活動である、とされています。

簡単に言えば、国軍による国家転覆です。

日本では古くは「王政復古の大号令」や「二・二六事件」(未遂)などがこれに当たります。
また2014年にはタイでも軍事クーデターが発生し、空港が封鎖されるなどニュースになりました。


イデオロギーの対立(民主主義と社会主義)や宗教戦争でも、こういったクーデターは勃発します。
しかし、近代化された国際社会において、こうしたクーデターが起こることは非常に稀です。
なぜならば普通選挙が実施され、国民主権による国家運営をされている国が大半であり、世界的組織(国際連合など)をはじめとした各種組織に属している国家は、相互監視によって人権や平等、平和を基礎とした国家運営が求められるからです。

これに属さない朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)などは、
国際社会から孤立し、貿易規制など世界的に制裁を受けることになっています。


ミャンマーでは2011年に民主化の手続きをはじめ、
ようやく軍事政権から民主主義の国への第一歩を踏み出しました。
2015年には普通選挙も実施され、アウン・サン・スー・チー氏率いるNLD(国民民主連盟)が大勝を収め、与党として政権運営を開始しました。
しかし、イスラム系少数派民族であるロヒンギャへの弾圧、虐殺など、
国内には未だに紛争の火種は残っていました。

しかし、それ以上にミャンマー国軍は軍事政権の名残を色濃く残し続けていたのです。今回の軍事クーデターはミャンマー国軍による軍事政権の再樹立を掲げたものであり、国民の反発は必至でした。

これに対し、国軍による臨時政府はインターネットの遮断をはじめ、
治安維持を名目にデモ隊への弾圧を強めています。
アメリカ、イギリスをはじめ、世界各国が非難声明を挙げる中、
治安維持部隊によるデモ隊への発砲や拘束が増え続けています。


ここからはわたしの持論ですが、
「政変」は民主的手続きによって行われるべきであり、
暴力革命には断固たる反対の意を表します。

わたしたち日本人からすると、あまり馴染みのない話であり、
発展途上国特有の騒乱だと関心を持たない人も多いはずです。
しかし、東南アジアの平和と秩序を守ることはアジア圏の共栄に必要不可欠なものであり、他人事ではないのです。

今回の軍事クーデターもこのまま騒動が続く、もしくは、さらに規模が大きくなってきた場合、国際社会の介入もありえます。
再びベトナム戦争やシリアの内戦のような泥沼の代理戦争化する可能性もあり、今後の動向に注視していく必要があるでしょう。


ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

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