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ラスト広島/広島愛をぶちまけさせてもろて!(4/29)
「広島生まれになりたい!」が口癖の私が広島に移住して3年弱。本籍地ごと広島に移し、今ではパスポートにも「HIROSHIMA」とはっきり書かれている。
普段そんなに人に話しかけていくタイプではないが、気づけば友人知人も沢山できた。インスタグラムで散々披露される私の日々の広島大好き投稿を見て興味を持ってくれたり、気がついたらカープの試合結果を気にしてくれる他県の友人知人。実際に、何人も広島に遊びにきてくれた。
最初こそ「でも世武さんは広島生まれじゃないから(簡単には認めない)」と地元の人に言われる事もあったが、広島テレビの夕方の情報番組「テレビ派」でコメンテーターに迎え入れてくれたり、RCCラジオ金曜日の番組「おひるーな」に準レギュラーとして迎え入れてくれたり、広島の"当たり前"に仲間入りさせてもらえた事は幸運で、当たり前ではなかった。
マツダスタジアムで、広島駅で、広島PARCO前で、本通りで、宇品で、お好み焼き屋さんで、カフェで、タワレコで、ゆめタウンのトイレで(笑)..... 色んな人に話しかけてもらって、だいたいテレビで観るよりべっぴんさん!など、広島身内フィルターで相当美化してもらいながら応援して頂いた。
(改めてテレビは膨張して見えるので、被写のプロじゃないとえらいことになる!)
道端でおにぎりをもらったこともあったし、スーパーで一緒にジャムを選んだり(多分私のことを孫と勘違い)、立ち話して5分くらいで前田智徳先生のサイン入りボールを頂いたり、ゼリーをもらったり、(主にカープ関連の)服を褒められたりした。
何が言いたいかというと、広島の人たちのそういう温かさや人情感は、義理人情を大切に生きているチャキチャキの江戸っ子体質の私( by 廣瀬純先生/背番号75)にとって居心地が良くて、私もそういう風にありたい生き方で溢れていた。
少々大袈裟に話を膨らませすぎかもしれないが、それでも、原爆投下で街が破壊されてから、他のどこにも似ていない唯一無二の今の広島になるまで、全員がこの土地を大切に護ってきて、時に痛みを伴いながら変化し(せざるを得なかったりもして)あらゆる取捨選択や葛藤を乗り越えて作り上げてきた逞しさであり、一人一人が歴史の顔だからなのだと思う。
いつも言っているけれど、歴史は偉人のものではなく、全員の記録だ。
そこに無くてはならなかった広島東洋カープは、野球を面白さだけでは語れない存在感を放っている。ギャグみたいに街のあらゆるところにカープ坊やがしゃしゃり出てきても、それはもう、だって、当たり前田智徳であり、当たり前田健太なのである。(野球に興味がない人も、この二人は押さえておくように)
ひとまずの日本最後の家は広島でありたかったが、広島からパリに行くなんて、流石に渡仏ブルー甚だしく辛い。イヤイヤ病で寝坊する可能性だってある。
だから、本日付けで広島には先立ってグッドバイして、ここから数日は、東京で、日本ラストを過ごすことにした。東京への未練は全くないので、せめても渡仏ブルーを和らげる数日となれば。そう願うばかりだ。
10代の私は信じないかもしれないが、40の私は日本がとても好きだ。
地産の野菜も、清潔さも、性善説を生きていけるところも、100円均一も(DAISOは広島の代表的な企業!)、真面目なところも、日本の自然にしか表現できない色や匂いや表情なんかも、全部好きだ。そして、日本語がたまらなく好きだ。
でも、私には音楽でやらなければならない事がまだあって、挑戦することの価値を同じように信じている。自分の人生のことも、自分のことも信じている。
だから、少し修行の旅に出ようというわけ。
別れがないと出会いもない。そうなの? - 多分!
「広島ラストは、阪神タイガース戦に爺さんを招待して現地観戦して締めるぞ!」と前々から計画していたが、昨日までの大晴天が嘘のように大雨で中止。パリに負けず劣らずの雨女・世武裕子が、パリジェンヌを仄めかしてしまって申し訳ない。すぐカブれるやん?
80歳目前でめっきり野球はテレビ観戦の爺なので、球場まで引っ張り出せなかったことは残念だが、これは「広島に、またすぐ帰ってきんさい!」という思し召しなのだろう。爺さんも、私との現地観戦リベンジという人生の課題を残されて、だから呆けずに元気に生きるしかないということだ。
カメラを買ったら最初に爺さんを被写体にしようと思っていたのだが、不慣れなド素人の写真はブレブレのふわふわであった。それもまた、良し。綺麗に、上手に何かをする事より価値のある経験というのが、世の中には沢山ある。楽しめることって人間の才能だからね。
爺さんの髪の毛よりもブレブレのふわふわ(失礼)な写真をPCに取り込んだら、本人に送りつけてやろう。
そんな今日は、福岡から友人が訪ねてきてくれた。
昨日に引き続き、福岡県人と連日会うという怪奇現象。本来なら私が福岡に行くべきなのに(というか、当初は行こうとしていた)、わざわざ足を運んでくれた事も絶対に忘れない。
人が行動すること/してくれることの当たり前じゃなさ。当たり前田智徳でも当たり前田健太でもなさ。
当たり前も、当たり前じゃなさも、そういうスーパースターたちだけのものではなく、我々一人一人の宝物なんよって事かもね(上手く言おうとして微妙)
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お世話になった球団職員のK氏にも一礼
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それが何よりとても嬉しかったな
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世界一最高の家だったぜ!またな!