差別と区別の違いとは?
こんにちは。学です。
男女差別
障害者差別
地域差別
いろんな差別があります。
差別とは、「人や物の取り扱いに不当な差をつけること」です。
一方で区別もあります。
区別は、「違いによって分けること」なんです。
同じことを言っているようですが
実は全然違います。
この考え方はとても大切。
トイレを例に考えてみましょう。
日本では基本的に男女でトイレを分けていますよね。
これは区別です。
男性と女性でトイレを一緒にしないことで、お互い安心してトイレを利用できるわけです。
もし区別がなくトイレが同じだったら、お互いに気まずかったり、安心して利用できなかったりするわけです。
トイレを差別すると
例えばあるスーパーは、男性のトイレしかない。
一方で他のスーパーは、女性のトイレしかない。
これは差別に該当します。
(お店によっては、女性専用のものしか売っていない場所もあり、そういった場所で女性のみのトイレがある場合は区別になります。
だって、お客が使うトイレを整備しているので、お客さんが女性だったら女性のトイレを設置しますよね。
今はここにLGBTQなどの性的マイノリティや性同一性障害などの問題もあるので女性専用や男性専用といったお店なども検討の余地がでてくる可能性はあります。)
スーパーは基本的に男女問わず、誰でも買い物をできる場所です。
にもかかわらず、男性のトイレしかない。女性のトイレしかないとなると
不平等になってしまいます。
これが不当な扱いに該当し、差別になります。
例として男女のトレイをだしましたが、この不当という言葉には人によって感じ方が違っていて、どこまでを不当とするのか?
という疑問もありますが、一般的に100人に聞いて50人くらいが不当とおもうものは不当になりそうですね。(あくまでイメージの話です)
差別と区別のイメージがもてたところで
近年の障害児者と取り巻く問題として「合理的配慮」というのがあります。
合理的配慮とは障害のある人が社会の中で不当な扱いをうけることなく過ごせるように、みんなで協力して対応していきましょう!という考え方のことです。
https://www8.cao.go.jp/shougai/suishin/pdf/gouriteki_hairyo/print.pdf
あくまで、考え方なので障害者だからといって全員必ず配慮するということではなく、「可能な範囲で」という注釈がつきます。
例えば、荷台のない二人乗りのスポーツカーのタクシーがあったとします。
(そんなんあるわけないんですけど、イメージとして笑)
このタクシーに車椅子の人が乗って、新宿まで行きたい!といったとします。
でも、スポーツカーで荷台がないので車椅子が乗せられません。
それで運転手が「ごめんなさい、乗せられません」といったらこれは仕方ないので不当とはなりません。
移動手段のタクシーとしてスポーツカーで車椅子と人を運ぶのが物理的に無理なので。
一方でスポーツカーに乗りたい!というだけであれば、車椅子をどこかに置いて、一周回って戻ってくるといったことは可能なのでタクシーとしてそこは対応する必要がありますよね。それを断るのは不当な扱いになります。
(前者にしても、車椅子がのるタクシーを別途手配するといった心遣いがあると嬉しいですよね。これは障害に限らず心遣いとしての話)
現代では、誰もが自由に生きる権利を享受するために、こういった考え方が当たり前になるように国として取り組んでいるのです。
差別と区別を考えて、障害の有無に限らず誰もが自分の理想とした生活を過ごし、充実した日々を送れるような社会を目指したいですね。